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天使の変装

こんにちは、秋元理央です。
今日は天気が良かったので、早朝から少し難度の高い山に挑戦してきました。そこでのちょっと不思議な出会いについてお話しますね。

迷いやすい山道

今回挑戦した山は、良く言うと自然がいっぱい。素直に言うとま~っっったく整備されていない無法の地でした。最初から最後まで、草木がジャングルのように生い茂り、朝露に濡れた枝や葉っぱが身体中を容赦なく切り刻んでいきます。長袖にすればよかった⋯。

アプリでマップを見ながら進みますが、アプリに記載されていない分かれ道に何度も遭遇します。どっちに進めばいいか分かりません。しかしアプリをよく見ると、以前に登ったことがある人たちのメッセージが残っています。開いてみると

「ここは迷いやすいので気をつけて!」
「正しい道は左です!」

などのありがたい情報がありました。
見知らぬ先人たちが残したメッセージのおかげで、私は正しいルートを無事に進むことができました。

剣山のような岩道

何度も続く自然の迷路をなんとかクリアすると、今度は切り立った岩の道が立ちふざかります。万が一足を滑らせたら崖下に真っ逆さまです。怖すぎます。

それでも勇気を振り絞り、へっぴり腰ではありますがなんとか山頂まで登りきったのも束の間、次の山に向かうためには同じような岩の急斜面を降りないといけません。ここでも岩肌に誰かが残してくれた正しいルートを表す赤字の〇印を目安に、少しずつ降りていきます。ホント助かります!ありがとう!

しばらく降り、その先を見て呆然としました。難易度が高すぎて、私の技術では絶対に降りられないような断崖絶壁なのです。

不思議な青年

「この道絶対違うよっ!」と思うも時すでに遅し、
GPSが不安定で正確なルートが掴めません。進退窮まるとはまさにこのこと、急斜面で岩肌がむき出しになっている場所で私は道に迷ってしまったんです。戻ることも進むこともできず。しばし立ちすくんでいました。さてどうしたものかと周囲を見渡すと、すぐ後ろの岩陰からぴょこっと青年が現れました。

不思議でした。
周りには誰もいなかったはずなのです。気配もなく、姿もなく、いきなり現れたのですから。とはいえ心細かったのも事実。「この道ヤバくないですか?」と話しかけると、彼も「やっぱり道違いますよね~。ちょっと降りて確かめてみますね!待ってて下さい!」と爽やかに言うと、あの怖い岩道をささっと下まで降りて行くではありませんか!スキルはもちろんなんだけど若いってスゴイ!

下に着くと辺りを見渡し、こちらを向いて
「本来の道はもっと左にありましたー!そこから降りれば多分楽ですよー!」と教えてくれました。
私は「ありがとうー!すごく時間かかると思うから、先に行ってていいよー!気をつけてねー!!」とお礼を言うと

「分かりましたー!それじゃ頑張って下さいねー!」
彼は颯爽と岩陰に消えていき、あっという間に見えなくなりました。

この出会いをなんと呼ぼう

向かう先が分かると勇気が湧いてきます。
彼が教えてくれた道へと続く、道なき道をドキドキしながら渡り切り、なんとか本来のルートに戻ることができました。こちらも楽な道ではありませんでしたがさっきまでと比べたら100倍楽です。

そして無事下まで降りてから、すぐに彼の後を追いかけてみましたが、彼の姿はどこにも見当たらなかったのです。

思い返してみると不思議な点がいくつもあります。
この山を登ってきたにしてはあまりにも軽装すぎること、リュックも小さい上にペラペラ。トレイルランナー(山道を走って回る人たち)かとも思いましたが、この山は短時間で走りきれる規模ではない。
そんな所を半袖短パンで走っていたら、絶対枝が刺さっちゃうはずなのに傷一つない。リュックの中に長袖が入っていた可能性もあるけど、リュックはペラペラでしたからね。これが若さ⋯ということ??

考えれば考えるほど、その青年はあまりにもその場に似つかわしくなくて、あまりにも私にとってタイミングよく現れて、あまりにも完璧に私のピンチを救ってくれたのです。

「ひょっとして天使が変装してきたのかも⋯?」

突拍子もないことが思い浮かびました。でもそう考えると、色々なことが繋がります。この青年だけでなく、迷いやすいルートをアプリ内で残してくれた見知らぬ人も、岩道で目印やロープを残してくれた人たちも、天使が変装した姿だったかもしれないということではないですか!天使、スゴすぎる⋯。

こうして私は無事、下山できたのでした。
そして今これを書いています。

感じたことを感じたままに

私たちは時に、見えない力に助けられていると感じることがあります。それは、困った時にふと現れた親切な人や、予想外のタイミングで届く励ましの言葉、それはとある歌の歌詞かもしれませんし、なんとなく開いてみた本の中の一節かもしれません。そんな経験をしたことがありませんか?

なぜだかは分からないけど、
あまりにも完璧なタイミングで、
あまりにも完璧な助けを受け取った経験。

思い出してみてください。気づいてみてください。
実はそれは、天使がめちゃくちゃ上手に変装した姿だったのかもしれませんよ?

最後に

あなたのそばには、あなたを助けてくれる、あなただけの天使がいるものです。たとえそれが見えなくても、感じられなくても、ふとした瞬間に助けの手が差し伸べられていることがあります。それは日々の生活の中で現れる、小さな小さな奇跡です。
天使の涙ぐましい努力に気づいてあげてください。

感謝の気持ちを忘れずに。
そして「助けてもらった」と感じたのなら、恥ずかしがらずに「ありがとう!!」と声にしましょう。天使は喜んで、今まで以上に張り切ってあなたを助けてくれることでしょう。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
これからもあなたと、あなたの天使の活躍を応援しています!


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