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梅雨の中休みの沼津行

―そうだ、旨い魚を食べたい。

この思いで前夜の飲み会での疲れも癒えきらない身体を奮い立たせて東京駅に向かう。よくこんな早朝に起きられたものだと自分の根性に感心させられる、うっかり普段のように惰眠を貪り寝坊したときのプランBも考えたのだが、そんなのは不要な早起き。しかし一応気温的には大丈夫なはずなんだけど、エアコン入れた方が熟睡出来ただろうか…

行きの電車内で三島までの新幹線自由席を購入、同額で指定席も買えるのだが割合空いているこだま号ではこっちの方が気楽かもしれない。疲れもあってかこれから遊びに行くとも思えないローテンションぶりだが、これを癒やすための休みだ。東京駅の階段を上がりすっかり臨時ののぞみが次々と発車する慌ただしさを取り戻した東海道新幹線ホームに立ち、名古屋行きのこだま号を待つ。

おっとお初の…(降車時に撮影)

走ってきたのは金色のロゴが印象的なN700S系、何を隠そう私はこのタイプに初めて乗る。車内の間接照明に幼少期のスターだった、そして中学時代の修学旅行での往復が唯一の思い出となった300系を偲びつつ、しかしこちらは最新のテクノロジーを満載した精鋭だ。とても日帰り旅行に出掛けんとするとは思えないような気怠さの中に居た自分に旅立ちを強く感じさせてくれる。

三島駅に着きロゴを撮ったら階段を降りて、そこで方針転換。ここまで東海道線に乗り換えて沼津駅に向かうつもりだったが駿豆線に乗って伊豆長岡まで行ってそこからバスに乗ろうと。何も食べていなかったのでコンビニで朝食を調達、おにぎりが1つとようかんパンの軽め(当社比)に済ませる。ようかんパンというモノ自体初だったがあんぱんをアレンジしたようなものでなかなかの満足感、さて改札に…(そういえばこの日の移動で現金使ったのはここだけだった)

おおっと

それでこれってだいぶ持ってません(歓喜)? ともあれ懐かしさも漂うボックスシートに腰掛けて伊豆長岡、そこからのバスも劇場版ラッピングなのだからたまらない。適当に着席位置を選んで腰掛けると降車ボタンにはルビィちゃんが。実は列車でもルビィラッピングの箇所に座っていたのだが、乗り物趣味的な理由で座った場所がこうなるという偶然も面白い。

このバスは伊豆三津シーパラダイス行きだが、筆者はその前で降りる。まあこの辺だろうと適当に降車ボタンを押して降りたらトンネルをくぐってしばらくの坂を降りる途中、しまった1つ後のバス停だった…といっても海を望みながら梅雨の中休みできれいに晴れた中を歩くのはこれが爽快でとても良いものだ。いよいよ海沿いの道に辿り着いたときには朝の気だるさはだいぶ鳴りを潜めていた。

そう、この空と海

途中でバスを降りて向かうは内浦漁協直営の食堂「いけすや」、最高の鮮度で名産のアジをリーズナブルに頂くことができる。それ故に人気もものすごくほぼ必ず待つことになるがメニューも備え付けられた待合スペースが用意されていて回転も割合早い。開店20分前に到着してその段階で整理券を取った段階では「90分以上待ち」とシステム上では出ているがそんなに待たずに11時半過ぎには入店できた。おっと開店直後で数量限定の「アレ」があるじゃないかよしこれを軸に…

二食感丼とアジフライ

ということで頼むは二食感丼とアジフライ、漁協直営だけあって鮮度は最高なのだが特に注目すべきは二食感丼。これは〆たばかりの新鮮なアジと前夜に仕込んだアジの2種が載った丼となっている(上の画像ではネギを挟んで右側が直前〆で左側が前夜〆)。食べ比べてみると本当にプリプリした新鮮なアジと前夜のアジの柔らかな食感の違いがよく分かる。箸休めのひじきもまた良い。

ちなみにこのメニューは数量限定で昼過ぎに行くと売り切れてしまっていることも多いが他のメニューも新鮮なアジを満喫できるものばかりなので心配はない。筆者の場合まご茶定食を選ぶことが多いのだがこれはノーマルなアジ丼とアジのたたきにしょうがやネギを混ぜて作ったタネをご飯の上に載せてだしを掛けて頂くものの両方を楽しめるメニューで、千葉県民の筆者としては「なめろう」に近いものを感じる。

まご茶定食(以前撮影)

食後は安田屋旅館前の海水浴場に…アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」でも幾度となく出てきた場所だが、ここで波の音だけ聴いているのもなかなかオツなものである。遊覧船が来たりすると賑わいを見せる瞬間があるが、それ以外はなんとも静かなものだ。時折ここから沼津港までの船がほしいなどと思うようなときもあるが…

向こうに淡島を望み

散策を兼ねて淡島付近まで歩き、「松月」にて寄り道してみかんタルトを頂く。海を見ながら心地よい風に吹かれつつ歩くと朝方の重かった気分もきれいに吹き飛んでいる。しかしそれに気付くのはもうしばらく後、治るその時には案外気付かないで夢中だったりするものだ。淡島の向かい側、マリンパークより更に少し歩いたところからバスに乗って沼津港に。ここが交通系ICカード支払い対応になったのも有難い話で、バス料金表とにらめっこしながら小銭を数えた悩ましい時間も過去のものになった。

沼津港では軽く「堕天使の宝珠」をつまむ、タコの唐揚げなのだがこの刺激的な味がたまらない。そこからはそろそろ帰ることを考える時間、沼津駅までバスに乗るのだがちょうど直行バスが来た。運転手さんいわく「通常EVバス」とのこと、あっこれ本来グリスロ充当なのかぁ…

南口と
北口

ちょうど北口のラッピングがこの日から展示開始、偶然ベストタイミングを捕まえることができた。

あまねガード

そして南口に戻る過程で通った「あまねガード」、進藤あまねさんが現地指導(おい)したことでTwitterのトレンドに入ったここだが、自分以外にも撮影する人が…w

その後はやば珈琲で一休み、のちグリーン車で熱海から柏まで一気に戻る。疲れていたのもあって戸塚までは微睡みの中にあった、いやコスパ良いわこの帰り方…

熱海まではこの編成に

上の画像で「MT61ライブで丹那トンネルくぐりたい!」が先に出る筆者である。あと最後に注意点、紙の乗車券で入ったのに出場時にスマホをタッチする痛恨のミスをしでかす、ああSuica紐づけのEチケットとか出ないかなあ…(責任転嫁)。

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