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寂しかった幼少期の私へ──夜間保育園「マミーハウス」を立ち上げた理由
こんにちは。自己紹介に続いて、最初の投稿に足を運んでいただきありがとうございます。
今回は私が運営する「マミーハウス」について、はじめたきっかけや想いを紹介できればと思います。
「マミーハウス」とは、福岡にある夜間保育園です。
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夜遅くまで働く親御さんのために、昼間だけでなく夜も子どもを安心して預けられる場所を提供しています。
ただ預かるだけではなく、子どもたちがのびのびと成長できる環境を大切にし、心の安定や発達を支える教育にも力を入れた場所です。
私がこの「マミーハウス」を立ち上げた背景には、自分自身の幼少期の体験があります。
「マミーハウス」を作ろうと思ったきっかけ
「マミーハウス」を作ろうと思った理由は、私自身の子どもの頃の経験が大きく関係しています。
子ども時代の記憶は、大人になってからも心の奥深くに残り続けるものです。私自身、幼少期に親と一緒に過ごす時間がほとんどありませんでした。
両親は共働きで、特に母は夜の仕事に出ることが多く、夜になると家には誰もいませんでした。
最初はただの「寂しさ」だったかもしれません。しかし、それが積み重なるうちに、私の中で「どうせ誰もそばにいてくれない」「大人は信用できない」といった思い込みが育っていきました。自分の気持ちを感じることが怖くなり、次第に心を閉ざすようになっていったのです。
その結果、生きること自体がどこか虚しく、生きている実感が持てないまま成長していきました。やんちゃな道を選んだのも、スリルを求めたのも、心のどこかで「何かを感じたい」と思っていたからかもしれません。
心理療法で気づいた「本当の自分」
そんな私が大きく変わるきっかけになったのは、心理療法との出会いでした。自分の過去を振り返る中で、ずっと閉じ込めていた感情と向き合うことになったのです。
「寂しかった」
「親にもっとそばにいてほしかった」
ずっと封じ込めてきた気持ちが、初めて言葉になりました。幼少期の私が、夜に母の背中を見送るたびに心細さを感じ、「行かないで」と言えなかったこと。その思いが、ずっと心の奥底に残っていたことを知りました。
そして気づいたのです。母もまた、私のことを思いながら働いていたのだと。決して愛されていなかったわけではない。ただ、愛の形が私には見えづらかっただけだったのです。
「マミーハウス」を作ろうと思った日
私にとって、人生が大きく動いたのは、子どもを産んだ日でした。シングルマザーとして娘を保育園に預けたとき、周りにいた小さな子どもたちがふと目に入りました。その子たちの表情を見たとき、幼い頃の自分と重なったのです。
「夜、親と一緒にいられない子どもたちは、どんな気持ちで過ごしているんだろう?」
「今の私なら、あの頃の自分に寄り添うことができるのではないか?」
そんな想いが湧き上がり、いつか子どもたちが安心して過ごせる場所を作りたいと強く思うようになりました。
そして、夜間保育園「マミーハウス」を立ち上げることを決めました。
夜間保育を通して伝えたいこと
「夜に子どもを預けるなんてかわいそう」
そんな声を聞くことがあります。でも、本当にそうでしょうか?
働かなければならないお母さんたちがいる。夜でも子どもを安心して預けられる場所があれば、親は心置きなく仕事ができる。
子どもも、寂しさを感じずに安心して過ごせる場所があれば、心の安定につながるはずです。
私は、夜間保育が「親のため」だけではなく、「子どものため」にも必要なものだと考えています。
夜間保育を通して、子どもたちが安心できる場所を作ること。
そして、かつての自分のように「寂しさ」を抱えている子が、少しでも心穏やかに過ごせるようにすること。
それが、私がマミーハウスに込めた想いです。
これからも、子どもたちがのびのびと過ごせる場所を提供し続けていきたいと思います。
マミーハウスの目指す未来
私がこの活動を続ける理由はただ一つ。
「お母さんが幸せで、子どもが幸せな社会をつくること」
マミーハウスは、単なる夜間保育園ではなく、子どもが健やかに育つための環境づくりを目指しています。そして、これからはさらに親御さんのサポートにも力を入れ、より多くの家庭を支えていきたいと考えています。
子どもたちが安心して成長し、親御さんが安心して働ける社会へ。
そのために、私はこれからも挑戦を続けていきます。
「ママはお仕事を頑張っている。でも、あなたは一人じゃないよ。」
そう伝えられる場所を、これからも大切に守り続けていきたいと思います。