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チェンソーマン第二部 前回連載(2024/11/6)の感想 早川家...擬似家族というテーマ

後半で、デンジが雪の悪魔を吐き出した。

そのあとに雪が降ってきたことから、デンジ自身がチェンソーマンと同じように、食べた悪魔の存在を消すことができる。吐き出せばまたその悪魔の存在は戻る。まあ描写上の都合でアサとチェンソーマンではなく、デンジとして描いているというだけのことかもしれない。

最後のシーンが、パワーとアキとの回想シーンに入る感じの引きで終わっていた。おそらくフェリー(船)に乗っていることと服装から、一部の公安編でデンジとパワーがアキの北海道への墓参りに付いて行った時のシーンだと思われる。

公安編から一貫している家族というテーマ

パワーとアキの回想シーンが次の話ではどうつながるのか。前回アサがデンジを前に、家族みたいな存在(飼ってた猫のクラムボン)を失った過去を語った。家族というテーマに触れられている。このことから、公安編でマキマがチェンソーマン奪還のため仕組んだ早川家という疑似家族が、前回唐突に始まったパワーとアキの回想シーンにもテーマとして入ってくるのかもしれない。

なんとなくパワーとアキがデンジ抜きで会話しているシーンから次回は始まりそうな気がする。なんか、二部のデンジは一部とだいぶ性格とか表情が変わっているので、一部の回想シーンに惜しげもなくデンジが入ってしゃべっていたら、二部の世界観が崩れる気がする。

ほんとうの家族と擬似家族

雪つながりでいけば、一部でアキが脳内雪合戦をしていたシーンや、北海道の墓参り旅行で旅館でデンジが、夜中に起きて窓辺でたたずむアキと会話を交わすシーンで窓から見えた雪景色が思い出される。そのシーンでアキは「北海道に毎年来ると嫌な事ばかり思い出す」とこぼしていた。それが何のことなのか、というポイントで次回は回想シーンが語られるのかもしれない。アキの幼少期の『家族』の記憶と、マキマによってつくられた『早川家』のあいだで揺れる気持ちみたいなことが描かれるんじゃないか。まあ、パワー相手にそんな話をしても、パワーの発言によって家族というテーマに言及できるとは思えない。なので、終始アキの独白みたいになるんじゃないか。その独白の途中か、最後で少しは一部のデンジも顔を出すのかもしれない。

その他どうでもいいこと

パワーが回想シーンに出てきたのでパワーについて。一部の公安編ではパワーは死ぬ時に「血の悪魔を見つけにいけ」とデンジに言い遺した。「血の悪魔をまたパワーに戻しておくれ」と言っていたのは、転生したら血の悪魔として復活するため、デンジとの記憶はないが、それでもバディとしてまた再会しようという意味だろう。

個人的には、パワーが「血の悪魔を見つけにいけ」と言ったのは、ほんとうに果たされるべき約束という意味ではなかったと思う。作者的にはデンジとパワーの友愛を象徴する締めの言葉だったんじゃないかと思う。2ちゃんとかみてると、デンジはいつパワーを探しに行くんだ?パワーのこと忘れたのか?と言ってる人もいる。あの言葉の続きを、ストーリーに求めているということなのか。事実、落下の悪魔の時にデンジはパワーのことは覚えていたし(トラウマ的にだが)、水族館の時も「私面白いでしょ!?」と頬を上気させるアサに「そういうのいいな 昔の友達みたいで」と言っていた。たぶんパワーのことだろう。

「血の悪魔を見つけにいけ」というパワーの言葉が、ストーリーに絡んでくるものではなく、デンジとの友愛を示すワードというだけであったと考えれば、二部やそれ以降(あるのか知らないが)では、パワーは前回の引きのような回想シーンでしか出てこないと個人的には思う。

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