何もしない方が得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造 太田 肇
これはphp新書から出た新刊です。
このタイトル見て、まさしくそーだなーと思った中高年の方々、多いのではないでしょうかねー。
著者の方によると「日本の組織や社会はみんな同じ体をしている。それが正直な印象だ。会社、役所、学校、PTA、町内会、一般社会。それぞれ違う衣をまとっていても隠れている体(構造)は驚くほど似ている。そして、みんな『何もしない方が得』という共通の病に冒されている。」(あとがきより)
ですって!
思い当たるふしアリアリですよねー。私もPTAの役員やっていたとき、リーダーの方がその道ウン10年みたいな方で(子供が多いので)もう段取りもバリバリで、最初の集まりのときに説明してくれたんです。とってもいい人で、一生懸命なんですよー。
でもその説明聞きながら「そんなに人数いらないんじゃない?学年1人か2人いればできるのでは?」と思ったのでした。むしろ無理やり仕事作ってる感があって。効率悪すぎー。
んで、過去にその係やったことのある友人に聞いたら、みんなそうおもってるけど、その方がリーダーやってる内は無理だろうねっていうことでした。だって誰がそれ言うの?って話ですもんね。
結局私、有休までとって、1日それに費やし。仕事もないのに、なんのために…と。はっきり言って損害ですよ❗その後も何回か集まりあって、申し訳ないけど行けませんでした。でも私1人行かないくらいでは全然OKで、作業するのは1人か二人。あとは業者にお願いするだけなんです。他の人はいいねとかいうだけの係…。(みんなで相談して…っていうのがクセモノです。)
でも一年の中でこの期間だけだし、自分が役員終わったら関係ないですもんね。わざわざ波風立てたくないですよ。だから、この悪習はずっと続くか、どこかで誰かがスパーッと切るしかないです。
誰が猫に鈴をつけるか、とはよく言ったもので、仕事でも大きなミスさえしなければただ日々が過ぎてお給料がもらえるんです。
人事評価なんて形だけで、目立ったミスをしない人の方がむしろ高かったりするんですよね。
でも、この本のなかでは細かい対策も講じています。日本人はよくも悪くも全体主義で調和を大事にしますよね。それがよくない、と。仕事は細かく細分化して、担当を決めるべきだと言ってます。そうしなければかならず不公平感が出ると。他にも問題や不満を水面下で処理せずにオープンにするとか、様々な解決策が語られています。
コロナの前と後では、様々な価値観が変わって、小学生でさえ、無難なことしか言わず、教室で積極的に何かやると浮いてしまうと言って、意見があっても手もあげないんですって。
完璧な人間なんていないんだから、もっと寛容になってもいいような気がします。やる前から前例にないからとやめてしまうよりも、失敗してもいいから試してみることで生まれることもあるんじゃないかなー?
私は仕事するとき自分が楽しめるかどうかを基準にしてます。対象になる人が喜んでくれるかな〰?とか驚くぞ~とか思うと、ワクワクして、お金では計れないものがボーナスのようにもらえる気がするんです。それが次の仕事への活力です。失敗して怒られたら、ごめんなさいと言って忘れることにしてます。それがオバサンの図々しさであり、いいことでもあります❗