「赤ダニが出たー!」
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
私の住んでいる地域では、ちょうど今頃、赤ダニ(タカラダニ)が出てきます。とても小さいので、網戸を通ってしまうのでしょうか。家の中に出ることも…。うちは、床に白いマットを敷いているので、赤ダニの真っ赤な色がよく映えます!全然うれしくありません…。発見すると、家中大騒ぎ…。
「赤ダニが出たー!」
最近、下の娘が大声で報告してくれます。妻とのやりとり…。
「赤ダニが出たー!」
「えー!赤ダニ出たの!!やだ~、もう…。」
「今日で、3匹目だよ!」
「えーっ!!!そんなに!!!」
「また、いたっ!4匹目だ!」
なんかちょっと嬉しそう…。娘は誇らしそうです。この感じ、わかりますか?娘は、おそらく赤ダニを見つけたことを喜んでいるわけではないんです。喜んでいるのは、自分が見つけたことで、妻が驚いて、「大変だ―!」と騒いでいること…。
おうちの人が騒いでくれることに、喜びを感じる?
不思議な感じがしますが、こういうケースって結構ありますよね。
●どこかを怪我した、お腹が痛い…と不調を訴えると、おうちの人が心配して騒いでくれる…。自分のために心配してくれることを確認したくて、大げさに不調を訴えることも…。
●学校で辛いことがあったことを、大げさにおうちの人に伝える…。そうすると、おうちの人が、自分のために怒ってくれる…。
いいお知らせで、おうちの人が喜んでくれる!盛大に祝ってくれる!これならば、素晴らしいことですが、上のケースは誤学習ですよね。
こういうケースは学校でも…
●誰かが悪いことをしていたら、一生懸命先生に伝える…。先生に伝えると、先生が右往左往したり、該当する子を叱ったり…。それを自分の存在意義だと感じてしまう…。
●先生に心配してほしくて、注目してほしくて、嫌なことがあるとあからさまにしょんぼりした顔でアピールする…
その子なりの愛情表現なのでしょうが、これも誤学習ですよね。
親、先生は間違った愛情表現をしてしまっていることに気付いているか?
親、先生がここに気付かず、間違った愛情表現で右往左往してしまうと、ただただ振り回される結果になりますよね。
まずは、自分を見てほしい、かまってほしい合図だと気づくこと!
間違っていたとしても、愛情表現の1つとしてやっているので、無視するわけにはいきません。まずは、その気持ちだけは受け止めます。
プラスの関わりに変えていく!
何気ない会話を楽しんだり、休み時間に遊びに誘ったり、プラスの関わりで気持ちを満たすようにします。
間違った愛情表現には淡々と接する。
「赤ダニが出たー!」
「じゃあ、とっといて。」
「とったよ!」
「ありがとう。」
必要以上に騒がない。喜ばない。淡々と。
「先生、〇〇君がこんなことしてたんだよ!」
「わかったよ。注意してくれた?ありがとう。」
あくまで淡々と。
そんなふうに騒がず、右往左往せず、淡々と接すると、親、先生はこれをしてもあんまり反応してくれないんだなと伝わります。
ただ、気を付けないといけないのは、プラスの関わりでいっぱい褒めたり、心を込めてありがとうを言ったり、差を付けないと子どもには伝わらないこと。
それから、子どもがただただお家の人、先生に悩みを聞いてもらいたいときもあるので、その場合にはじっくり聞いてあげることで、気持ちを満たしてあげないといけません。そこの見極めは大切。
子どもたちの様子を見て、表面上の言葉、行動に右往左往しないように、その裏にはどんな思いが隠れているのかという視点ももてるといいですね。