【夫婦の話】夫婦から同居人へ 我慢しない生き方
子供たちが自立し、家を離れた時、お互いが戸惑いを感じ、夫婦についてこの先どう暮らしていきかを話すきっかけとなりました。
気が付けば結婚生活28年。四半世紀を共にしてきた夫は、いつしか大好きな男ではなく、一緒に子供を育てた同志に! ちょっと距離感あり。
同志ですから大切な存在ではあるのですが、なんか、違うなぁ~?
その何かはわからないまま、しばらく夫婦二人の生活をしておりました。
ある日、仕事をして、スーパーで買い物し、休む暇もなく夕飯の支度をし、夫を待っておりました。
ご飯と、魚か肉か忘れてしまいましたが、おかずを作り、お腹を空かせて帰ってくるであろう夫のために、私は頑張っていたのです。
わたしの心が折れた
「ただいま~。」
いつも通り帰宅する夫。
すぐ食卓につき、あたりまえのように夕飯を食べようとする夫に、
「たたいま!のほかに、何か言うことは?」
と、私。
「え?なに?」
夫。
「疲れているのに、買い物して、夕飯作ってくれて、ありがとう!って、労いの言葉がでないのかな・・・」
気が付けば、心の声を吐き出してしまっていた。
その時夫は・・・
「ありがとうを強制されて言いたくはない。 それに、いつもご飯作ってくれるからなかなか言えなったけど、本当は、ご飯はあまり食べたくないんだよね。 お酒とちょっとしたつまみがあれば、それでいいんだけど!」
と、夫も心の声をはきだしてきた。
もう、こうなったら、終わりです。
私は夫のためと無理して夕飯をつくり、夫は、妻が作ってくれるのだから、
と我慢して夕飯を食べていたわけです。
少しずつ、お互いの考え方、感じ方、生き方にズレが生じてきたのでしょう。 どちらかが悪いとかそう言う問題でもなく、自然にできてしまった変化だと思います。
お互い夫婦として、大事に築いてきた生活でした。 時に喧嘩もしたけれど、何か問題があれば話し合い、解決策してきました。何度も何度も。
でも、その日は、「もう、いいかな。頑張ってきたよね。私たち。」 そんな気分に・・・話合うことをやめてしまったのです。
もう、頑張るの、やめませんか。
喧嘩はエネルギーがいるのです。 私たち夫婦は、喧嘩しながらも改善しよう!というエネルギーが、もうなくなってしまったようです。
コスパ良く改善する方法は、 「距離をおく」 です。
距離をおくには、別居し離れて暮らすことが良いのでしょうが、別居までする? もっと、お手軽な方法はないかね? て感じに。
幸い部屋を分けて暮らせるスペースがありましたので、とりあえず寝室を別にすることにしました。そして、食事や洗濯も各自それぞれする事にしてみました。
夫婦から同居人へ
その日を境に、私は夫の食事と洗濯をしていません。
正直、楽! 仕事の後、買い物し、重い荷物を持って帰宅することも減りました。一人分の洗濯もまとめればよいし。 大変だった、食事のメニューを考えなくても良い。 各段に私の家事負担が減ったのです。
夫はというと、好きなおかずを買ってきてり、好きなお酒を毎日飲み、私に気を遣わず、マイペースに過ごしています。
洗濯も、乾燥付き洗濯機で、自分で土日にまとめてやっています。今のところ、不便を感じている様子はありません。
まあ、食事に関しては今まで通りバランスの良い食事を!、というわけにはいきませんが、 何でも買える時代ですからね。
私の作りおかずを、「少しいただくよ!」 なんて言って食べています。
今までと違うのは、作ってもらうのが当たり前ではなくなったので、頂く、とか、ありがとう!の言葉が付くようになりました。
そういう感謝の言葉を以前から聞けたら、私はもっと楽しく家事ができたのにな! そして、同居人宣言しなくて済んだかもしれないのに・・・・・
と 思ったりもします。
半年経って思うこと・・・
今わたしは、生きてきた中で一番楽しいと感じています。
家事から解放され、自由な時間があり、自分の事だけを考えて
いられるかです。
きっと、夫も同じではないかな。(笑)
お互い、自由を手にしたから!
今後、両親の介護や自分の身に起こるさまざまな変化で、
自由に生きれなくなるかもしれない。だから今は、大いにこの自由時間を楽しもうと思う。
また年齢が増すと、考え方も変わるだろう。
その時、夫婦の関わり方にも変化があるかもしれない。
その時がきたら、その時心の赴くままに生きればよいだけだ。
と私は思います。