7/ フィンランドワーホリ week5
カフェの面接
フィンランドに来てはじめての面接があった。
以前たまたま入って、素敵な雰囲気だなとおもっていたカフェにメールを送ったところ、オーナーからインタビューのお誘いを受けた。
当日は、フィンランド初心者のわたしからすれば、なかなかひどい天気だった。湿り気を帯びた雪が風に吹かれて横殴りの雨のように、びしゃびしゃと顔面に体に打ち付ける。フードはすぐに風に流され、ニット帽からはみ出た髪の毛もびしょ濡れだ。
目的地のカフェに着くと、ちょうどオーナーが店を開けたところだった。インタビューに来た旨を伝え待っているあいだに、つぎつぎとお客さんが入ってくる。オーナーのワンオペだったので、なかなかに忙しそう。ちょっと待っててと言われて、待っているあいだにジャケットは乾いた。サーブが落ち着いてから、インタビューが始まった。
オーナーは「これがいつも通りの天気だよ、冬はずっとこんな感じ」と言った。同じようなせりふをアイルランドで最初にホームステイした家のパパにも言われたことを思い出す。わたしはどうしてこうも天気悪い国ばかりに滞在してしまうのか。
インタビューは英語だった。ひさびさのスモールトークではない英会話がうまくいったかというと、まったくだった。言いたいことが全然文章として口から出てこない。
前日から面接で聞かれるであろう質問の回答を作ってひとりでぶつぶつ少し練習したが、経験があるかどうか聞かれたぐらいで、あとはほとんど役立たずだった。
けっきょく腰を据えて話ができたのは5分くらいで、あとはレジの後ろに立ちながら作業中のオーナーと話をするというぐあいだった。
次々とくるお客さんや電話への対応でときおり一時中断しながら、こちらからの質問をいくつか投げかける。それから、今週はほかの応募者もいるため、また連絡するということで話が終わった。
インタビューの帰り道はまたびしょびしょの雪道だった。
面接に手応えがあったらまだよかっただろうけど、ああこれはダメだったな、と感じながらバスを待つ時間の惨めさったらない。
Hygieniapassiを受験する
ハイジーンパスを受験しに行った。会場はPasila駅にほど近い、Haaga-Helia大学の中。
当日は駅のモールの中のカフェで少しだけ勉強し、そのあと会場へ向かった。
開始時刻の20分ほど前に到着。教室の場所がわからなかったので、レセプションの男性に教えてもらった。教えてもらえなかったらおそらく、辿り着けていない場所に会場となる教室はあった。
教室の入り口はひらかれていて、入ってすぐのところに試験官と思われる女性が座っていた。
まずはID(在留カード)を提示、それから封筒の置いてある席に着席するように言われる。封筒に自分の住所を書くと、そこに認定書か何かを送ってもらえるらしい。また、結果は今日じゅうに送る、と言っていた。
同じ回で受験したのは十人にも満たなかったようにおもう。小さめの教室だが、それでもかなり余裕があった。
開始時刻になると、試験官の女性がホワイトボードの前へ歩いていく。後ろ姿をよく見ると、靴下姿だった。欧米の方はパブリックで靴を脱ぐのはあまり好まないとおもっていたが、フィンランドではそうではないのかもしれない。
くり返し「今日中に結果をメールで送る」と彼女は言った。だいたい20分くらいで外に出られることと、終わったら声をかけるようにと告げられて、用紙が配られたら試験開始。
テストの運営自体はかなりゆるく、すこし遅れてきた人たちもいた。
試験にはわからない単語が出てきてかなり焦ったものの、T/Fどちらを書いても50%は当たるわけで、とりあえずすべて埋めて提出した。確信の持てるところだけ最初に解いて、わからないところを考えて、さいごに見直しをして。かかったのはおよそ30分くらいだったとおもう。
アプリで勉強していたときは(同じ問題が出題されることもあるので)40問をだいたい10分ほどでチャチャっと解いていたのが、だいぶ時間がかかって不安になった。再試験だけはとにかく避けたいという思いで提出をした。
試験後、会場をあとにし、Pasila駅のモールをふたたびさまよっていたさなか、メールが来ていることに気がついた。結果は無事合格。受信した時間を見ると、試験終了から30分と経っていなかった。今夜中くらいに来るかなと、くらいにおもっていたので驚異の速さ。
英語での試験勉強が初めてのことだったので、ビギナーレベルの試験でもだいぶ不安だったが(とくに費用面で)、なんとか合格できてよかった。この資格を活かせるかどうかは、甚だ疑問ではあるけれど……。
その他取るに足らない余談
Pasila駅のモールに主に児童・子供向けの書籍のお店がポップアップのような形で出店していたので覗いたら、メイシーちゃんの絵本シリーズがあった。メイシーちゃんシリーズはよく読み聞かせしてもらったので懐かしい。今回見つけたのはMaisa ja kissa-pentuとTunnetko puita, Maisa?の2冊。もしかしたら日本語には翻訳されてないタイトルかも。
吹雪いている日の夜の空は明るいのだと知る
ベスト鍋炊飯ライスオブザイヤーが爆誕した。鍋炊飯を完全に理解した。