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お酒にハマるのはなぜ
お酒やたばこは、比較的容易に手に入るもので、
依存症が多く発生しやすいものとして認知
されています。
たばこは、ニコチンの依存性によって、
ハマってしまいます。
具体的には、ニコチンが、
ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどの
脳内神経伝達物質を分泌させることで、
脳に作用しています。
なんとなく、お酒の方が当たり前の存在で、
タバコよりは危険性が低いイメージですが、
お酒はどのように危険なのでしょうか。
●アルコールの作用
アルコールも、たばこなどと同様に、
脳への作用が影響しています。
アルコールは、麻薬や覚せい剤などと同様、
依存性の薬物の一種であると、
明記されています。
体内に入ったアルコールは肝臓で
アセトアルデヒド→酢酸→水、二酸化炭素
へと分解されます。
この時、アルコール全てが分解されるわけではなく、
2~10%程度は分解されずに、血液中を循環します。
最終的には、呼気や尿、汗として
排泄(はいせつ)されるわけですが、
それまでに血液循環によって脳に達したアルコールは、
神経細胞に作用します。
それにより、「酔った状態」となります。
●依存の段階
ざっくり言うと、
精神依存→身体依存
の順で、アルコールに依存していきます。
精神依存は、お酒が無いと物足りなく、
飲みたいなと感じる状態です。
お酒を切らしていると、わざわざ買いに行く
という特徴も挙げられます。
身体依存は、飲みたいなという気持ちだけ
ではなく、身体に症状として現れます。
不眠、不安、震え、発汗、いらいらなどが特徴です。
これらは酒が切れたことによる離脱症状で、
かなり依存度が高い人であると言えます。
●依存症になりやすい人
・女性の方が、短期間でなりやすい
・親が依存症だと、リスクが4倍になる。
・早い時期の飲酒開始をした人。
開始時期が1年遅くなるたびに、
飲酒による問題発生率が4,5%低下
するとも言われる。
・うつ病・不安障害・注意欠陥多動性障害
が、依存のリスクを高めるとも。
依存と精神障害は相互に関係しています。
●日本人はアルコールに弱い傾向
アセトアルデヒドの分解に関わる酵素、
2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)
によって、アルコールへの強さは変わります。
それを決定するアミノ酸の塩基配列というものがあり、
それらは遺伝的に決まったものなのです。
・白人、黒人はすべてGGタイプ(お酒に強い)
・黄色人種(日本人含むアジア系など)は、
AGタイプ(お酒に弱い)が45%、
AAタイプ(お酒が飲めないタイプ)が5%
ほどいるとされています。
[まとめ]
アルコールは薬物の一種であり、
依存症になる可能性は誰にでもあるものです。
一方で、適切な量であれば、
むしろ健康に良いとも言われています。
(まったく飲まない方が良いという情報もある。)
アルコールの危険性や
自身の身体特性を知り、
お酒とうまく付き合うことが
健康にとって非常に重要なものとなります。
お酒やアルコールについて、
さらに知りたいという方は、ぜひ調べてみてください。
<参考>
eヘルスネット 「アルコール依存症の危険因子」
「アルコールと依存」
東邦大学医療センター 「お酒とからだ~脳神経との関係」
お酒とからだ~脳神経との関係東邦大学医療センター佐倉病院神経内科の「お酒とからだ~脳神経との関係」についてのページです。
一般社団法人 日本循環器学会 禁煙推進委員会 「タバコの依存症」