見た目と中身のギャップ
大吾の部屋に行く様になっても、大吾は、何もしなかった。
私は、「私たち付き合ってるの」と聞くと、「まだじゃないかな。色々相性もあるからね」と言われた。
それなら、時間ないし、自分からそっち方面に行く様に、誘った。
とりあえず、関係はもった。けれど、至ってノーマル、可も不可もなくだった。基本的に性欲は、あまりなさそうだった。
大吾の方からは、一応合格点が出た様で、それからは、部屋に行くと時々誘われた。
これで、付き合ったことになった様だった。
大吾は自営業だけあって、お店はバイトに任せて、夜中は遅くまで、パソコンをし、目覚ましもかけず自由な時間に起きる様な生活をしていた。
大手損保会社を2年で辞めて、そこからは、自分で、お店をして生計を立てていた。
自営業をずっとしているからか、人に雇われた期間が短かかったからなのか、お店の人に対する態度が、少し横柄だなと感じた。後にこの態度が私を苦しめた。
私は、夜勤の時以外は、大吾の部屋に行くことが増えた。月に8〜10回夜勤をしたが、その間大吾が、何をしているかは、知らなかった。
付き合って1ヶ月程して、合鍵をくれた。
結構、早く信頼された。
いつでも来ていいと言われたので、黙って、夜勤前のお昼に行くと、居なかった。
居ないんだと思いながら仕事に行き、夜勤が終わって部屋に行った。居なかった。帰ってきた気配もない。
何処に行ったのかと思いながら、そのまま大吾の部屋のベッドの中で眠りについた。
19時頃大吾が帰ってきた。24時間以上留守にしていたので、何処に行っていたのか聞いた。
はじめは、言いたがらなかったが、現場をみられたので諦めたのか、麻雀に行っていたと言った。
麻雀仲間とマンションを借りて夜な夜な麻雀をしているという。
これが噂の徹マンかと思った。フィギュアオタクに、徹マンが趣味って、どんな人よ。
大吾が、プライベートを曝け出せば出すほど、見た目と中身とのギャップに驚きを隠せなかった。