モラハラ夫と母
子供達が小学校になりフルタイム勤務をすると、土日祝も容赦なく勤務になる。
その時に登場するのが、私の母だった。
その頃母は、実家を売り、私の住むマンションの近くにマンションを購入したので、仕事の時は手伝いに来てくれていた。
日曜日私が仕事の時は、3人を母だけに預けるのは流石に気が引けたので、大吾にも協力してもらっていた。
いつも2人で話し合って、いろいろな公園にお弁当を持って遊びに連れていってくれていた。
嫁の母親と子供を連れて出掛けるのは、結構お互いしんどそうではあった。でも、お互いの不満を聞きつつもなんとかやってくれていた。
大吾は、モラハラMAXの時は、母親の前でも容赦なく私を怒鳴りつけた。母も、娘がいわば他人から怒鳴りつけられているのを見るのは、はらわた煮え繰り返ると言っていた。でも、何故か大吾の前ではおとなしい。ひとこと文句でも言って欲しい気持ちではあったけれど、耐え忍ぶ性質は似ているのかもしれない。
ある日、大吾と大喧嘩した。共働きなのに家事が不行き届きという事に腹を立てられて、自分なりに一生懸命してるのに、そんなことを言われて離婚でもいいって事になり、それから半月くらい目も合わさないように過ごしていた。
すると、手伝いに来ていた母から、大吾さんが、あなたの事ボロクソ文句言ってきたんだけど、私も聞いていてあなたにも悪いところもあると思うから、治せるところは治しなさいと言われた。
私自身は、家事の不手際に怒っているのではなくて、共働きなのに手伝ってくれないところに、怒っているのに、案外モラハラ夫のことを庇うというか、私の気持ちをわかってくれない母に対しても悲しくなった。でも、耐え忍べという昭和の精神も悪いことではない。
母に言わせれば、贅沢な生活をしてるんだからというのと、せめて子供たちが成長するまでは耐えろということとは思うが、それは一理あるので、私の方が何事もなかった様に接して長い喧嘩は終わった。
それからも、何事もなかった様に、娘の悪口をボロクソに言うモラハラ夫と母は、絶妙な距離感を保ちながら、公園で子供たちの面倒を見てくれた。