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女の影

大吾は、どんなにモラハラをしても、麻雀で朝帰りしても女の影を感じたことがなかった。
モラハラ男って、なんだかんだ一筋じゃないのかなという自負もあった。

糖尿病ったいうことが安心材料だったったいうのもあるかもしれない。
大学の頃のサークルの女友達と1ヶ月に1回飲み会に行っていても、何も心配に思ったことはない。

そんな大吾が、数十年ぶりに高校の同窓会に行った。
楽しかったみたいで、帰ってから饒舌に話してくれた。

同級生が歯科医師になっていて、びっくりしたこと、その歯科医師から、自営業をしているなら、奥さんは絶対仕事させた方がいいと言われた。
今まで、仕事を辞めろと言ってきたけど、俺も協力するから続けろとか、今までの人格否定を取り消すような事を言われた。

私の職業を認めてくれたことは嬉しかった、でも、その日からなんとなく違和感を覚えた。
女の勘って当たる。

もし、同級生と浮気しているのであれば、私よりも6歳も年上、立派なおばさんだ。浮気していた方が気分的に楽、別になんとも思わない。

その頃から怪しい郵便物も届くようになった。
怪しい青い薬何に使うのかよくわからない、何かが少しづつ壊れていった。

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