別居婚
別居婚が決まって引っ越すまでの間、本当にいいのかと何度も大吾に確認した。頭の隅には2人とも離婚の文字もあった。沖縄から帰ってきた時には、絶対離婚してやると思っていたけれど、子供3人1人で育てるのは勇気がいる。大問題なのがお金問題、大吾が養育費を払ってくれる保証がなかった。ならば、別居婚でやり過ごすことが、お互い楽だったのかもしれない。
しかし、まさか実行するとはと思っていたと思う。引っ越し屋の段ボールが届いても、一切別居に触れなかった。引越しの日も伝えたが、その日が前から決めた、タイ旅行の日程と重なっていて手伝えないと言われた。
タイ旅行前日、子供達に別居することを話すと言って、娘と息子1人づつ読んで、部屋で話をしていた。
娘は、沖縄の件や、ランドセルや靴を投げ捨て離たりしていたので、別居についてそんなに悲しみはなかった様で、淡々と話を聞いていた様だった。
息子が呼ばれた。2人で何を話したか詳しくはわからなかったが、大吾が泣いていたと後から聞いた。
やはり、家族と離れて過ごすのは、寂しかったんだと思う。大吾が泣いたのは、娘が生まれた時と、この時だけだったかもしれない。
嫌なら嫌と素直に言えばいいのに、別居という選択肢を実行したが、5人がまた一緒に住むという日が来るのだろうか?そう思いながら引越しまでの日々を過ごした。
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