日本経済の未来を考える
私は今の円安誘導政策に大賛成なのであるが、今でも円安は悪だと言っている人がいる。まずはその人たちの言い分を聞いてみよう。
・円安のままだと日本の借金が返せない
この件に関しては前回のコラムに書いたので今回は考えない。
したがって、次の事をメインに議論したいと思います。
・円安だと日本の購買力が下がるから日本は貧しくなる。
確かに言っていることは正しい。
わかりやすく言うならば、1990年代のような円高のときは円の価値が高かったから、海外留学も安く行けたし、安い値段で欧米の一流ホテルに泊まることができた。つまり、日本円の購買力が高いので、海外留学を考えている人、海外旅行を考えている人、何かの商品を安く輸入したい人などは円高の方が望ましいわけである。確かにこれは正しい。
しかし、あえて反論させて頂きます。
この論理を持ち出す人は自分の事しか考えていない。自分だけよければいいのか!!!
今、ようやく日本の経済が良くなってきたのに、今、円高に戻ったら、今度は失われた30年が、失われた50年になってしまうだろう。そう、不景気が長引くだけなのである。
だから、購買力は下がるが、円安誘導して輸出力を上げようとしているのである。(さらに日本経済を良くしようとしているのである。)
円安になれば、トヨタ等の自動車産業,コマツ等の機械産業,ラピダス等の半導体ハイテク産業,ユニクロ等のアパレル,数え上げればきりがないほどの輸出産業が潤ってくる。
日本は輸出産業に支えられている国なのだ。
これらの産業が息を吹き返さない限り、日本は100年先も不景気なままである。
ただし、困ったことに輸入業者など円安になると不幸になってしまう人たちもいる。
しかし、優先するのは「最大多数の最大幸福」である。つまり、不幸な人が少数いたとしても、大多数の人達が幸福になる道を探すべきである。
世の中がそうなれば、日本国内が豊かになるから、困っている人たちを支えてくれるような社会保障制度にもたくさんのお金を回すことができる。ひいては不幸な人たちにも巡り巡って豊かさのおすそ分けができるのである。
日本経済が良くなれば、年金だって増える可能性がある。
だから私は円安誘導に大賛成なのである。
そして、留学を考えている人、海外旅行を予定している人、輸入業に携わる人達は景気が良くなるのを待っていてほしい。
経済は好景気と不景気を交互に繰り返すのである。
歴史がこれを証明している。
だから、日銀の黒田さん植田さん達のおかげで、円安誘導に成功して、10
年くらい好景気になれば、今度は金融引き締め政策を行うだろう。
あるいは、好景気がしばらく続けば、金融引き締めなど行わなくても、自然と円高になり、日本の購買力も復活するだろう。
だから私は言いたい。
悪い円安論者の人達は、自分の事、自分に利益をもたらしてくれる特定団体の事しか考えていない為に「悪い円安論」を掲げるのである。
景気が良くなれば、自然と円高になりますよ。それまで待てないのですかね?
それを理解しようとしないで、円高誘導をしたら、いつまでも日本は不景気のままである。
日銀の黒田さん達が頑張って、日本経済を復活に導いているのに、悪い円安論者さん達は自分の事だけ良ければそれでいいのですか?
私は、今の円安誘導により、2年後,5年後の日本はとても景気が良くなっていると予想します。日経平均株価もトンデモない事になっているでしょう。そして、10年後くらいにはじりじりと円高になってくるでしょう。
あくまでの私の予想ですが、一つだけ注意があります。
悪い円安論者に日銀が支配されてしまう。とか、アメリカが利下げをして円高誘導をしてしまう。など、円高に傾いてしまうと、失われた30年の記録を更新してしまうでしょう。
そんなことにならないように願いたいものです。