鐵学体系シリーズ第一弾!『久遠たる篇録記』㊙️を書きたいと思います。 (´;ω;`)
※後にクインテトラのミニシナリオにもしたい…。
悠久の時の彼方……。
そこは“今“からでは、考えられないほど遠く。
そう、例えるなら御伽話のようなもの。
掌編SF小説・鐵学シリーズ
『久遠たる篇録記』エピソード1
episode1.ロール・ザ・クリエイター
登場人物
一文字 智 (いちもんじ さとる)
西垣 無頼坊 (にしがき ぶらいぼう)
字為 シド (あざない しど)
字為 イスカ (あざない いすか)
智は孤児として橋の下で拾われた。
隣には犬が居たのだと言う。
そう話すのは彼の里親であり山里の麓に暮らす穏和な一文字夫婦だった。
智が小学生に上がるころ、シドとイスカの字為姉弟と知り合うことになる。
シドとイスカは複雑な家庭らしく、彼らもまた孤児として今の里親に育てられたのだという。
年長のイスカを先頭に姉弟として育った彼らはやがて西垣無頼坊というやんちゃ坊主とつるむようになった。
そんな中、彼らは知らずのうちに不思議な出来事に巻き込まれていく。当時、智が齢16のときである。
智「なぁシド……」
シド「どうした、腹でも減ったのか?」
智「いや、今は特に……。そうじゃなくてさ、イスカの何かが見えたり聞こえたりする話しって本当なのか?」
智の唐突な質問にシドはうんと頷く。
シド「確かに姉さんには何かが見えたり聞こえたりするらしい。俺も少しなら…な。今更なんで、そんなことを?」
智「いや、最近ずっと誰かに見られている気がしてさ。もしかしたらそういうものかな、と。」
話しの途中でイスカがやってくる。何やら手に持っているようだ。
イスカ「話しは聞いたぜぃ! なあに〜智ちゃんも幽霊見たいの٩(๑❛ᴗ❛๑)۶?」
シド「姉さんそれなに?」
イスカ「んー? ただのボードゲームだよー。ちょっとだけ“声“がしたから。」
そういうと彼女は手に持っていたゲームを広げる。
イスカ「クインテトラって言うの٩(๑❛ᴗ❛๑)۶」
智「クインテトラ?」
シド「今調べたが、なんでもギリシャ語で5と4を意味するらしい。つなげたら54。」
イスカ「ごじゅうよん…」
シド「とりあえず広げてみよう。」
イスカ「えーとなになに…『クインテトラの世界へようこそ。このゲームはさまざまな迷宮の奥を探索し、秘宝であるクインテトラを探す探索ゲームです。』だって。」
智「探索ゲームか…。」
イスカ「えーとなになに。ルールは…」
〜探索型ボードゲーム・クインテトラ〜
ルール解説(推奨人数1〜4人)
○プレイヤーキャラを人数分作ります。
○その分身である全16種に分類されるさまざまな“化身(アバター)“キャラを選びプレイヤーに装備します。
○モンスターやギミックに溢れた迷宮に冒険者となって入り込み、迷宮の奥に隠された秘宝・クインテトラを見つけ、プレイヤーに栄光をもたらしましょう。
※ルール詳細は別途ゲームブックをご参照ください。
ビギナーズスタートセット(販促)
○基本セット・クォンタムの遊戯室
特典:絵柄違い化身カード一枚封入。
○篇録・化身のシュライン
新ギミック:都市探索
○篇録・世紀末のユートピア
新ギミック:プレイヤー覚醒
○篇録・楽園のコスモス
新ギミック:ヴォイド探索
○篇録・最果てのアジタート
新ギミック:次元の潮流
○別冊・クインテトラactive
クインテトラを用いた頭と身体の体操。
レクリエーションなクインテトラ。
智・シド「……。」
イスカ「ぶらちゃん呼んでみんなであそぼう?」
智「わかりやすいけどゲームブックないと遊べないみたいだよ。」
シド「後半販促だったな。」
イスカ「て、テレビゲームのマイナータイトルみたいで面白そうだもん!」
イスカが慌てて内容物を漁ると中から一枚の紙が出てきた。
智「何だコレ? QRコード?」
シド「アプリダウンロード? AR3D画像でアバターを体感しよう?」
イスカ「ハイソだね!」
シド「いや、今日日スマホは必需品。」
智「さまざまなQRコードを読み込んで、アバターやモンスターを集めよう!だってさ。」
シド「データだけプレイヤーに集めさせて、後発の人気が出たらゲームアプリがでるのか?」
イスカ「ほぇ〜(。・ω・。)パシャ」
智・イスカ「あっ。」
そんなみんなの溜まり場に運悪く無頼坊が現れた。
無頼坊「……ちわーす「(๑❛ᴗ❛๑)じー」なっなんだよ、おい。」
イスカ「あははは🤣。ぶらちゃんLV1.ちびごぶりんに殴られてるー。ちびごぶりん可愛いー。」
無頼坊「えっ何、どういうこと?」
***「今回の哲学は、ゲームの成長モデルを予測する鐵学ですね。」
智・無頼坊「うわぁ!」「な、ななんだぁ!?」
イスカ「あーさっきお店で聞いた声だー。」
シド「声は聞こえるが、姉さんにも姿が見えないのか?」
イスカ「きっと天の声だね〜。波長がすごいからただの霊じゃないよぉ〜。あれだけハッキリとみんなに聞こえるレベルだからいわゆる神霊・精霊の域だねー。みんなが個性的だから誰に声かけていいかわからなかったみたい、どっか行っちゃったけど霊さんはいつも見てるんだよ。」
シド「電子制御じゃないだろうなぁ😓」
無頼坊「そんなことできんのか⁈」
智「だとすると誰かがやる意味はわからないね……。」
ただ、わかることは霊にも興味があるということだけ。
クインテトラとARのちびごぶりんのデータを手にし彼らは帰路に着くのだった。(完)
***「まずまずの成果ですね。」
***「しかし、さっきの声はどうやって?」
***「私たちは知りませんが……。」
***×2「え。」
興味。それこそが人と霊にも通ずる、科学分野での量子(クォンタム)の振る舞いの秘密なのかもしれない。世の秘密は繋がり、円環を構成する。それを知るのは一部の人と、AIだけ。
おわり