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【読書記録】田村セツコ『HAPPYおばさんのしあわせな暮らし方』【どんなこともOK!】

イラストレーターの田村セツコさんによる「HAPPYおばさん」を通しての優しい言葉をまとめた作品です。
合間合間に田村さんのいちご新聞に掲載されていたイラストが入り、ほっこりとした気持ちになります。


HAPPYおばさんは、人生を重ねていく中での大切なことを教えてくれます。
小さな頃はできていたこと、そんな大事なことがこの本には散りばめられています。
お金が無くとも幸せになれる、想像力でどこにでも行ける。
そのことを忘れずに過ごしたいものです。


心に残った部分を引用します。

 工夫することは大きなテーマ。工夫するエネルギーを絶やさない。
 工夫することが大好きだと、全然お金もかからずにハッピーをゲットできると思うのね。
 物がないといったときは、「困った」と言う前に、「あらー、じゃあどうしましょうかしら?」と考える。そこがうれしいわけ。
 困ってしまって工夫するときに、エネルギ-がパチパチとスパークする。頭と心に喜びのスパーク。
 工夫が好きっていうことは無敵。困ることがなくて、困ることがうれしくなるくらいの達人になれば無敵よ。
 衣食住でも困らない。どこでも暮らせるっていう感じ。

p.33

「ハッピー」っていう言葉には破裂音があるから、元気になれる言葉だと思います。
「かわいい」っていう言葉は、笑った口で「かわいい」って言ったりしますよね。「いーっ」っていうのはね、つぶやくだけで元気をもらえるような効果もあると思う。
 HAPPYおばさんは、いわゆるいいことばかりでハッピーではなくて、身に降りかかる困ったこともハッピーにチェンジできるのよ。
 自分の心の持ちようで、「悲しいことも、よく考えてみればハッピーだわ」と思えるの。そういうふうにアレンジできるふしぎな心で、いくらでもハッピーにつくりかえることができるという人なの。
 だから、アンハッピーとか不幸とか、とんでもない苦しみにあっても、それをどう受け止めるかによって変わってくるのね。
「あー、それなりにハッピーだわ」って、そういうふうに考えれば大丈夫よ。必ず起き上がれる。

p.128~129

 赤毛のアンは、「わたしってどんなときでも、たのしもうと固く決心すれば、なんでもたのしめる性格なんです」って言ってるの。
 アンって、本当にハッピーな言葉の塊みたいな人じゃない?
 だけどその中で一番HAPPYおばさんが気に入ってるのは、どんなことでもたのしめる性格だって自分で決めちゃってるとこなのよ。そういうふうに決めちゃったら無敵なのね。

p.132

 お母さんのお腹から生まれて、ヘソの緒が切れたときから孤独がはじまる。
 お母さんのお腹にいたときはぬくぬくと安心してたのに、ちょんとヘソの緒を切られて世の中にハダカんぼでだされたとき孤独からはじまったわけ。
 だから一人でいるから孤独だとか、そういうんじゃなくて、大勢でいても孤独を感じるときがある。
 でも、それは当たり前、生きている証拠。
 生きている限り自然なこと。だって、ヘソの緒を切られちゃったんですもの。

p.140~141

 HAPPYおばさんには、古今東西にたくさんの恋人がいます。
 本棚の中にもいっぱいいる。
 映画とか、いろんな世界から、もうラブコールが大変なのよ。忙しくて名前も覚えられないくらい。
(中略)
 まあ、昔の人で、もう亡くなっちゃった人もいるかもしれないけれど、全然関係ないのね。今いるのと同じなのよ。
「離れていても、つながっている」って、こういうこと。

p.144


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