第42回_うっすらとした願望_さっぱり分からん!「マラルメ全集」感想_2024.12.1|耽楽的音声記録より。詩なのに全然音楽性が感じられないので素人が音読してみる試みをしてみました。さらにマラルメの影響を感じるラッパーの詩を引用。
ステファン・マラルメ「蒼穹」(渡辺守章訳「マラルメ詩集」より)
8th wonder「反乱」(『ヴァルハラ』(2009))の終盤の一節より。「蒼穹」を踏まえると明らかにマラルメを踏まえてる気がします。詩を書く事自体を歌った曲が多い8thはまさにマラルメリズムの体現者では。
自然生 ~何処へも行かず此処で踊れ~ 志人 ZYMOLYTIC HUMAN : 発酵人間より。
当時は自然派になっていった志人のある意味無敵な余裕ありげな態度を良いと思っていたものでしたが、今となっては勝ち逃げされた気がしてあまり好きではないのも確かです(笑)
埴谷雄高「死霊」自序より
マラルメは日常語から選び出した語を様々な意味に解釈される偶然性を排除して、詩句として用いる上で絶対的、単一的でいて日常語からかけ離れた意味で用いようとした。そういった語だけで構成された「絶対の書物」を書く事の不可能性を理解しつつもそれを目指そうとした模様。埴谷雄高もまた宇宙規模での「存在の革命」、それを全て示す「その一語」を求める不可能な形而上学的な経緯をあっは、ぷふい!を乱用しつつ「だらだらと長い作品」を書き続ける様もまたマラルメ的とも言えるかもしれない。