逆から揚力発生原理 3 (流速差を生むもの)
揚力は気圧差による力です。気圧差は翼上下面の流速の差から生まれます。
では、いよいよ流速に差が出来るの何故なのか、です。
流速差を生んでいるのは循環です。
翼の周りに円を描くような空気の流れと思ってください。
翼の周りの空気が流れ出すと、循環が生じます。
飛行機が前進すると翼に風が当たります(この風を相対風と言います)。そうすると、翼まわりをぐるりと回る風が出来ると思ってもらえばOKです。
一応書きますと、真ん中の変な涙型が翼型です。左側が前方です。
循環。輪を描いていることが、重要です。
よく見てください。
翼の上下で風向きが逆になっています。
相対風の立場で考えると、翼上面では追い風が、翼下面では向かい風が吹いている状態です。これのせいで、相対風の流速に差が出ます。
循環は翼周りの風の流れです、と書きましたが、厳密には翼の表面に出来た小さな渦を合計したものです。
この小さな渦がどうやって出来るのかは、次のお話です。