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#11 経過観察

3か月後の検診では、特に大きくとも、小さくともなく。
はい、ではまた3か月後!と、
経過観察、続行となった。

「次回は、ガン検査もしますね。」

「あ、筋腫があるからガンになるというよりは、
筋腫のせいでガンの発見がしにくくなるって感じねー。」

「だから、一般的に年1回の検査でよいところ、
チャックさんの場合は、半年に1回くらいのサイクルで
調べた方がいいよってことねー。」

はぁ、なるほど。
先生、相変わらず、明るい。
次回は、子宮頸がんと子宮体がんの検査をするらしい。

この間、なんだか生理の周期が変なことになっていたので、
このまま閉じていけばいいのになぁと
うすらぼんやり考えていた。

いきなり肥大化

そして経過観察から半年。
私の筋腫は、7センチを超えた。
おいおい、ホルモンバランス崩れ出したんじゃ
なかったのかい?

内診中、モニター越しに、
いつもニコニコ明るい先生の顔が曇った。
いや、実際には先生の顔は見えてないんだけど、
声のトーンからして、そんな感じ。

「チャックさん、ダメです。治療しましょう。」
「きょうから、始めます。」

私のbigな筋腫は6.6センチだったので、
半年で4ミリ超しちゃったってワケだけど。
ひょっとしたら、先生は、傾向が見えていたのかもしれない。
遅かれ早かれなのに、
グダグダと治療をしないとか言うし、
ほら見たことか!的な…ね。

「んじゃ、がん検査だけ、しちゃいま~す」

あ、いつもの先生に戻った。

そして激痛にのた打ち回る

これまで、婦人科にかかったことがなく。
(なので、こんなことになってるのだけど)
30の人間ドックで子宮頸がんの検診をしたのみ。

その時も、なんだか、チャチャっとこすられたような感じ、
といった記憶しかなく。

しかし、この子宮体がんの検査は、凄かった。

何のどんな器具が合わなかったのか、
全く分からないけど、
看護師さんに、「ホニャララダメだ、ホニャララにして」
みたいな指示をし、ゴリゴリやっている。
その後から、徐々にイヤ~な痛み?違和感?が
ジワリジワリと広がっていき…

この後に控えている、
筋腫の治療GnRH・ザ・注射の説明を聞いている段では、
痛みで身体をまっすぐにできず、
くの字に曲がっていた。

「今日から、さっそく打って行きましょう!」
「1カ月に1本。半年を越えて続けることはできません。」
「なので、今日から始めたら、年内には、一旦、終わっちゃいますね~」

なんだろうな?この痛みは…
全く先生の話が頭に入ってこない。

しいて言うなら、生理痛???
はぁ、生理痛の酷いのって、こんな感じなのか…
みんな、こんな痛みを抱えているのか…
とか、関心しながら、どんどん脂汗が出てくる。
これ、ヤバい感じじゃない⁉

「チャックさん、質問はありますか?」

えーっと、えーっと。
注射を打ってから、どのくらいで生理が止まりますか?

閉経に持っていき、更年期の症状が出始めるのはいつか?
を聞きたかったのだ。
なんか、違う聞き方をしてしまったな…

「う~~ん、女子力が高かったら、もう1回、2回くらい
生理が来ちゃうかもね~」

あ、そういうこと。
もう、聞くのはよそう。だって、めっちゃお腹が痛い。

大きな病院なので、注射は中央処置室へ行かねばならない。
廊下を歩いてすぐの場所なのに、なかなかしんどい。

受付を済ませて、椅子にすわる。
ダメだ…横になりたい…
もう、早いとこ注射してくれい…

隣にドッカと座ったオバさんが、足を組むなり
貧乏ゆすりをはじめた。
ひぃ~、や~め~て~~

病院の椅子が、パイプでつながっているため
小刻みの振動が、ズンズン伝わる。

ダメだ。
さらに、深いくの字の姿勢で婦人科へ戻り、
私は看護師さんに訴えた。

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