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ギムレットにはまだ早い

中学生の頃、どんな本を読んでいたのか。
昨日の記事を書いた後から思い返してみるとハードボイルド小説にハマっていた時期があった。

手首に包帯をくるくる巻いて、さも能力者であるかのように振る舞う中二病を卒業した頃、

やっぱ特殊能力よりトカレフっしょ、

という現実路線(方向性は相変わらず間違えているような気がするのだが)に走ったのだと思う。

その頃、大藪春彦「野獣死すべし」や大沢在昌の「新宿鮫シリーズ」なんかを読んでは一人興奮していた。

今思えば、「モモ」を読んでいた方が青少年としては健全な読書履歴だと思うのだが、たまたま家にあった文庫本の虜になってアクション映画を見るようにのめりこんでしまった。

ハードボイルド系小説は弾幕をよけながら敵のアジトに主人公は一人、突き進むイメージがあるかもしれないが、僕がハマったのはディテールがしっかり描かれていて、これ以上書くとアレなのでやめるが、その手のシーンにも中学生ながら興奮した。

多分、今読んだらさほどドキドキすることはないのかもしれないが、当時は想像力が豊かすぎたのか、あるいは未知なるものへの憧憬が強すぎたのか暴力と死と情愛について混沌とした頭がスパークするような感覚を覚えた。

おかげで同級生との会話もなぜかその小説の主人公のような言い回しをし、遠巻きに変人扱いされたのは良い思い出だ。

鉛筆を見て

俺はHB=ハードボイルドだ。
4B=無骨、無作法、無頼漢、不器量
も使うけどな

とか意味不明なことを書いたり、

授業中には

黒板に向かって一心に板書を取る無能な子羊たち。
反乱分子が現れないように義務教育という名の下で飼いならされている。
いや、板書をするこの地方公務員も犠牲者なのか。
犠牲者たちにはやさしく接してあげないと。
野辺に咲く花は花瓶に移さずとも美しい。

意味不明すぎて自分で読んでも失笑してしまう。
なんだか書いていて悲しくなってきた…。

無能な子羊なので、この辺で止めておこう。

今日も皆様にとって良い一日になりますように。

誰しも黒歴史はあると思うが、一周回ってその黒歴史が愛おしく感じる時が来る。その時、人は青春の終わりを感じるのだろうか…。(陳腐)



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竹内康司
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