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素晴らしい1日
日本数学会の市民講演会を聴講するために一昨日、東北大学へ足を運んだ。
日本を代表する数学者の宮岡礼子先生と岡部真也先生による講演は非常に分かりやすく、あっという間の3時間だった。
講演の中で宮岡先生の「自分の好きなことを興味のおもむくままに研究を続けてきたので、道は開けた」という言葉が印象に残った。
まさに好きこそものの上手なれの三昧の境地である。
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翌日の朝、市民講演会の座長を務めた東北大学の正宗先生にお会いした。
正宗先生は僕も8月に正会員として入会した数学みえる化プロジェクトの代表を務めており、「感じる数学」の著書も出版している。
メール・LINEでやり取りはしていたが実際にお会いするのは初めてだったのでドキドキしながら地下鉄青葉山駅の改札口で待っていた。数学みえる化プロジェクトのオリジナルTシャツを身につけた正宗先生は、とても物腰が低く穏やかな人柄だった。
そもそもどこの馬の骨かわからぬ、ただ数学に関心があるというだけで新潟から来た一般人に対して、休日に東北大学の教授が時間を割いていただくなんて本当にありがたいお話である。
正宗先生の研究室にてコーヒーをご馳走になりながら数学みえる化プロジェクトの会の目的や正宗先生の研究テーマ、さらには日本の数学教育への新たなアプローチについて数学談義は尽きなかった。
気がつけば正午を回っており、先生御用達のお寿司屋さんへランチに行くことになった。
お寿司を食べながらも数学の話を続ける。
恐らく周囲の人々は変わった客が来店したと思われたことだろう。
しかし僕自身、自分が興味をもつことで話が尽きないのは社会人になってから初めてだった。
今まで趣味の一環として独学で学習を続けてきた数学について、時間を忘れるほど語り合える正宗先生、数学みえる化プロジェクトに出会えたことは僥倖だった。
正宗先生、美味しいお寿司をご馳走樣でした。
こんなにも幸福な時間を過ごせたのは、またとない機会で僕の生涯において最良の一日だった。
思い返す度、嬉しくて涙がこみ上げてくる。
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今日も皆様にとって良い1日になりますように。
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