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一瞬と一生

写真は昨日の朝の羊蹄山。

ガスがかかって台形のような形になっているけど見方によっては空に浮かんでいるようにも、あるいはポコッと型抜きのように切り取られているようにも見えて思わずスマホで撮影した。

昨日の記事では一瞬に己の全存在をかける剣士たちの美しさへの共鳴を綴った。僕の拙い文章でどの程度伝わったか分からないものの、補足のような形で述べたいことがある。

それはどんなことであれ、他人から見れば些末に思えるようなことでも自分の美学を追求する生き方をしていきたいということ。

美学ってなんだ?

と定義を聞かれたら言葉に詰まってしまう。

だって数学にも音楽にも文学にも書道にも剣道にも川の流れにも羊蹄山の台形にも表れる、僕個人が感じる共通感覚は特定のカタチを有するものじゃない。

本当に文才がないからこんな時に自分の想いを十分に伝えきれずに心苦しいのだが、そういうこと。

カタチなきものだけれどプラトンの説いた(善の)イデアのようなものか。

そうだな。
小川のせせらぎや林の間を吹き抜けるそよ風にはカタチはないけど感じることはできる。そして、その感覚は未来永劫再現することはできない一瞬のものだとしても生きていれば似たような感覚を味わうことは何度でもある。

だから僕は今日一日の中で自分の美学、あるいは美意識にかなった生を全うするために感覚を研ぎ澄ませたい。身体で感じることだけじゃなくて、数学のような論理的整合性のとれた普遍の美しさもあろう。そうしたものを見つけるには地道に学び続けることも必要だ。

理性と感性のはざまを行ったり来たりしながら僕は心を震わせる。
それが今を生きるということではないのか、と今の僕は考える。

現在の僕の力量では、ここまでのことしか伝えられないけれどガスのとれた羊蹄山のようにいつかは明瞭に、クリアになる日が来ると信じて今日も道を求め続けよう。

早朝、会社のソフトボール部の取材中に撮影した空模様

今日も皆様にとって良い一日になりますように。

最高の一瞬を生涯、求め続けて。

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竹内康司
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