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笑顔の明日を祈ること
リフレッシュ休暇を兼ねて昨日から札幌に滞在している。
元々、昨年12/23に会えなかった友人たちと会食するために計画有給を取得していた。
新潟空港で友人とその子どもたちのお土産を購入していると学生時代にお世話になったバイト先のU先生の顔が思い浮かんだ。
人よりも遠回りしてきたけど僕は10年以上かけて数楽を教えるという自分の夢を叶えることができた。
その原点となったのは、大学生の頃の公文式のアルバイトだった。数学が大好きで小学生だったけど高校数学をやっていたMくんを教えることができて僕自身も楽しかった。
新潟空港から飛行機が出発する前、思いがけずU先生の教室に電話をかけた。するとU先生は10年以上音信不通だった僕のことを憶えていた。
僕は教室が閉まる17:30までにお伺いしますと約束して飛行機に搭乗した。
新千歳空港についたのは16時前。
そこから快速エアポートにのって札幌には17時に到着した。
電車だと間に合わないかもしれない、と思いタクシーを拾ってU先生の教室まで向かった。
10年振りに再会したU先生は変わらず元気そうな姿で温かく僕を迎えてくれる素晴らしい人だった。件のM君のことを尋ねると現在、東大の理学部に進学したそうだ。
今でも数学を学び続けていると聞き嬉しかった。
M君はモーツァルトのような天才だと僕は思っている。僕自身はできの悪い人間だけどモーツァルトを指導することができて本当に良かったと心から公文式に感謝している。
次の約束があったので新潟土産を渡して教室を後にした。
南平岸駅から地下鉄南北線の麻生行電車に乗って札幌を目指す。
週末の金曜日だからか車内は混んでいて座席に座ることができなかった。
地下鉄の窓に映る、くたびれた表情の34歳の僕を見つめながら物思いにふける。
大好な彼女が幸せになれば、それで良いとnoteに書いたけど、それは嘘だ。
本当は寂しい。
お金はあっても友人や知人にプレゼントしても使い切れないし、一人で過ごす夜、瞳を閉じて君を描く度、涙ぐんでしまう。
たとえ世界が僕を残して過ぎ去ろうとしたら、それでいいわけがない。
もう、僕自身も幸せになっていいかな…。
ふとそんな考えが頭をよぎった。
もっと頭がよくて、したたかで世間ずれしていれば良いのだけれど、僕は不器用すぎて世渡り上手ではない。
素直なこころに嘘をつけない。
それは頭で論理的に考えたことではなく、自分の感情からくるものだから本来なら感情を殺して粛々と対応すべき類のものかもしれないが、それをしてしまうと僕は僕でいられない気がする。
街ゆくカップルを横目に映画「秒速5センチメートル」の主人公のように、どこかに君がいないか探すのも、もう止めよう。
決して自慢ではないが僕は容姿に自信がないのだけれど、女性から好かれる性質をもっているようで、女性の方から好意を伝えられることもある。
いつも僕には大切な人がいるからと、ふいにしてしまう。
彼女と別れてから10年、心から愛する人と付き合ったことはない。
いつか、大好きな彼女とどこかで再会した時、お互いがあの頃のように笑い合えるように、僕は僕の幸せを探してもよいのではないなかなと思った。
雪は空からの手紙。
風でゆっくりと舞い上がる雪を見ながら僕の想いが、願いが優しく彼女に積もってくれたらと祈った。
いつも優柔不断で、ごめんよ。
僕は僕自身が心から笑える人と暮らせるように努力するから安心してね。
今日も皆様にとって良い1日になりますように。
笑顔の未来へ
この物語は一部にフィクションが含まれておりますが、どこが虚構かは読者の皆様のご想像に委ねます。
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