福呂小路 抜作

約20年前に神奈川県藤沢市に転入。散歩と映画と読書、それにオヤジギャグを愛する、髪型からしてサムい中年男。防災士でもある。

福呂小路 抜作

約20年前に神奈川県藤沢市に転入。散歩と映画と読書、それにオヤジギャグを愛する、髪型からしてサムい中年男。防災士でもある。

最近の記事

湘南ご近所散策(3) 桜の便り

今年の桜は、寒の戻りで開花が足踏みした分、一気に咲いた。 藤沢の桜の名所、大庭城址公園と引地川親水公園から桜の便りをお届けする。 大庭城址公園 平安時代の末期、この地は大庭御厨と呼ばれる伊勢神宮の荘園だった。 この荘園は、桓武平氏の流れをくむ鎌倉景正(権五郎、景政とも表記)に よって開拓され、伊勢神宮に寄進されたもので、のち子孫は大庭氏に改姓し 代々治めていた。 大庭城は、石橋山の戦いで源頼朝と戦った大庭景親の父にあたる大庭景宗に よって築かれたと言われている。「大庭の館

    • 湘南ご近所散策(2)

      今回は、藤沢市の辻堂東海岸と鵠沼伏見稲荷神社を紹介する。 この地域も、普段は江の島の影に隠れているが、どうして素敵な 場所なのだ。 辻堂東海岸 辻堂東海岸は、江の島が一番きれいな形に見える所である。 特に、湘洋中学前バス停の橋上から見る初日の出は素晴らしい。 江の島の左側から、今年最初の太陽が空の色を塗り替えながら 上ってくる。 この橋上からは、東に江の島、西に富士山と伊豆半島、そして 正面には大海原の彼方に伊豆大島を臨むことができる。 このうえなく雄大で、美しい光景であ

      • ドクトル・ジバゴとロシア

        若い時に観た映画は記憶に強く残っているものだが、中でも鮮烈な印象を自分の脳裏に焼き付けたのが、「ドクトル・ジバゴ」である。 監督はデビット・リーン。他にも、「アラビアのロレンス」、「ライアンの娘」などを創り上げた並ぶものなき巨匠である。 物語の舞台は、19世紀末から20世紀初めにかけてのロシア。戦争と革命に見舞われた歴史の激流の中で翻弄されつつも、愛と真実を貫くジバゴとラーラの物語である。壮大な歴史の流れに沿って、20世紀初頭の絢爛な上流社会の暮らし、その中での人間関係、そ

        • 職場の防災

          序文 3年前、自分は当時勤務していたサービス付き高齢者住宅で、新型コロナによるクラスターに見舞われた。 この時は職員の実に3割が感染した。通常の業務の他に、館内全ての消毒や全入居者への食事の配達、さらにコロナごみの処理などが加わった。 職場の主力を担っていた人たちもゴッソリ欠け、他所属からの応援の人たちが来るまで、残った職員で職場を回さなければならなかった。、 この時、災害対応には人手が必要だとつくづく感じた。 今回の能登半島地震では、福祉の施設では半数足らずの職員しか

          湘南ご近所散策

          湘南・藤沢エリアは江の島などのイメージがどうしても強いが、他にもいくつもの隠れた名所がある。 引地川親水公園 自分が住んでいる藤沢市大庭から、坂道を下って20分ほど歩いた所に、引地川親水公園はある。引地川沿いに広がる非常に大きな公園だ。 川の両岸には、高からず形の佳い丘陵が連なり、並木道と川のせせらぎが相まって、なんとも穏やかな風景が広がっている。自分はこの地に住みついて以来、良いときも悪い時も、この景色に支えられてきた。 ここでは犬を連れて散歩する人たちが行き交い、

          湘南ご近所散策