教員の待遇改善
#制度改革をもっと積極的に
#教員の特性に合わせた対策を
#優秀な人材の確保
働き方改革が言われ、教員の待遇改善への取組みも様々な形で進んでいます。しかし、2つの点から思うようにはかどっていない気がします。
○1つ目は仕事の特殊性や制度上の問題等です。
・仕事の特殊性
教員の仕事は、教育という性質上時間をかけて丁寧に行うほどより良くなる可能性をもっています。どこまで支援するかは、教員の善意、良心に任せられる面が昔から大きいです。
より良く行おうと思えば、当然仕事は増えて残業になりやすく、今までは個人の裁量で残業し、校長がそれを残業と認定することはまずありませんでした。残業が長引く場合は管理職が声をかけ帰宅を促していましたが、当然のようにみんな残って働いていました。目に見えない教師間のプレッシャー、子どものために頑張るのは当たり前という暗黙の了解もありました。
どこまでを残業と認定し、賃金を支払うかは確かに難しい問題ですが、一律の賃金アップでは改善は困難ですし、教員の献身的な努力に報いてはいません。
また、残業の多い過酷な業務ですが、時間や期限を無視してたくさん働くことが結果として子どものためになるという考え方も誤っています。時間内、制限内でベストを尽くすのが本来です。後進のためにも変える、変わる努力も大切だと思います。
そのためには管理職が率先して仕事に対する考え方を変えること、教員1人ひとりの脳力をアップして効率よくスピーディーに仕事を済ませること、AIを活用して雑用などを肩代りさせることも重要です。
文科省や地方公共団体、地域社会等は、教員にだけ過酷な負担を強いて何とかしようとするのも厳に慎んでほしいです。
かつては聖職と言われ、自己犠牲が当然のような風潮がありましたが、それも大きな誤りです。
○2つ目は教員の大多数の特性の問題です。
ADHDの傾向が強い多くの教員は、ドーパミンに依存しやすく、やりがいを感じると脳にドーパミンが分泌されるので、授業や部活動等に依存して我を忘れて働きます。夜遅くまで授業準備で学校に居残っても何とも思わないのはそのせいもあります。
まさに高度経済成長期のモーレツ社員のように仕事中毒になる可能性が高いのが多くの教員です。
そうした教員は十分な子育てが出来ず、家庭生活も犠牲になることがよくありました。
子どもに成長の兆しが現れ、効果が出れば、子どもや保護者から認められて、期待されさらにドーパミンが出て、ますます依存は強まります。
働き方改革で外部への依託や人員増により、やりがいを感じていた労働を奪われるのはそうした教員にとっては由々しきことです。
何にやりがいを感じるかは人それぞれで、人が嫌がることも他者のためになればやりがいを感じて働くことが出来ます。
働くとは端を楽にすることなので、ある意味他者が嫌がることを肩代りすることは美徳であり、褒められることです。
こうした背景が、ある意味ずっと誤りを助長し、実態を見誤らせていたように思います。
特性の改善は、口頭で注意したくらいではなかなか変わりません、しっかりとしたプログラムと支援体制を作りサポートしてほしいです。子どものためにと頑張っている部分も大きいので、単なる罰則だけでの対処はやめてほしいです。
この2つの点を同時進行で改善しないと待遇改善は進まないと思います。