
世界の株式市場を理解する - 投資家が知っておくべき基礎知識
こんにちは、ねじ山ナットです。
株式投資というと、多くの方は自国の市場だけを考えがちですが、世界には数多くの投資機会、つまり株式市場が存在します。
2024年の世界の株式時価総額は約120兆ドルに達し、そのうち日本市場はわずか5%程度です。つまり日本市場だけに投資を限定すると、95%もの投資機会を逃していることになります。
世界の株式市場は、各国の経済成長を支える重要なインフラであり、投資家にとって資産運用の場でもあります。本記事では、主要な株式市場の特徴、代表的な株価指数について解説します。
1. 日本の株式市場
① プライム市場(Prime Market)
旧 東証1部に相当する市場
グローバルな投資家向けで、高い流動性とガバナンスが求められる
上場基準が厳格で、持続的な成長と安定した収益が期待される企業が多い
企業は高水準の情報開示やコーポレートガバナンスの実践が求められる
代表的な上場企業:
トヨタ自動車(7203)
ソニーグループ(6758)
キーエンス(6861)
② スタンダード市場(Standard Market)
旧 東証1部や東証2部の企業が含まれる
国内市場を中心に活動する企業向け
プライム市場よりも緩やかな上場基準
一定の規模と財務基盤を持つが、プライム市場ほどの高いガバナンス要件は求められない
中堅企業が多く、成長の余地がある企業も含まれる
代表的な上場企業:
コクヨ(7984)
ブリヂストン(5108)
③ グロース市場(Growth Market)
旧マザーズ市場に相当し、成長段階にある企業向け
収益基盤がまだ安定していないが、将来の成長が期待される企業が多い
上場基準は3市場の中で最も緩やか
ハイリスク・ハイリターンな市場
代表的な上場企業:
メルカリ(4385)
ビジョナル(4194)
2. 日本の代表的な株価指数
① 日経平均株価(Nikkei 225)
日本を代表する225社の株価を基に算出
代表的な構成銘柄:トヨタ、ソフトバンク、ユニクロ(ファーストリテイリング)
② TOPIX(東証株価指数)
東証プライム市場全体の動向を示す
市場全体の時価総額の変動を反映
③ マザーズ指数
グロース市場の株価動向を示す
成長企業のパフォーマンスを測る指標
3. 世界の主要な株式市場
① ニューヨーク証券取引所(NYSE)
世界最大の証券取引所
上場企業の合計時価総額が世界最大
グローバルな大企業が多数上場
世界の投資家や機関投資家が注目する市場
代表企業例:アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、JPモルガン(JPM)
② ナスダック(NASDAQ)
テクノロジー、バイオ、フィンテック企業が中心
市場規模は世界第2位
成長企業が多く、価格変動が大きい
代表企業:Apple(AAPL)、Amazon(AMZN)、Google(Alphabet)(GOOGL)、Tesla(TSLA)、NVIDIA(NVDA)
③ ロンドン証券取引所(LSE)
イギリスをはじめ、ヨーロッパや世界中の企業が上場
ロンドンは世界の金融都市のひとつであり、LSEはその中心的な役割を担う
国際的な投資家が多く参加し、流動性が高い
市場規模は世界第3位
代表企業例:HSBC(HSBA)、BP(BP.L)
➃ 香港証券取引所(HKEX)
アジアの金融ハブとして機能
代表企業例:テンセント(0700.HK)、アリババ(9988.HK)
4. 世界の主要な株価指数
株式市場の動向を示す指標として、以下の指数がよく利用されます。
① S&P 500(アメリカ)
NYSEとNASDAQの500社で構成される指数
市場全体の動向を示す指標として重要
② ダウ・ジョーンズ工業株30種平均(アメリカ)
30の代表的な米国企業で構成
伝統的な株価指数
③ ナスダック総合指数(アメリカ)
ナスダック全体のパフォーマンスを示す指数
約3,500銘柄をカバー
➃ ラッセル2000(アメリカ)
小型株を中心にした指数で、米国経済の実態を反映
➄ FTSE 100(イギリス)
英国の代表的な100社で構成
欧州市場のトレンドを把握
5. まとめ
知っている市場もあれば、初めて聞いた市場もあったのではないでしょうか?また、市場の名前は聞いたことがあったけど、それらの意味を初めて知った方もいたのではないでしょうか。
このように株式投資の市場は世界中に存在しており、日々世界の経済を動かしています。
日本以外の株式市場で投資をする際には株価の変化に加えて、為替変動のリスク(円高、円安)や、その国の地政学的なリスクも株価の変動要因になるので注意するべきポイントは日本市場よりも多いです。
しかし、リスクが多いからと言って日本市場だけに目を向けると井の中の蛙状態になってしまうので、為替や世界市場にも目を向けながら株式投資の勉強を進めてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んで頂いただきありがとうございました。
次回の記事でまた会いましょう。