〜視覚に障害のある私の留学体験記〜アメリカのバリアフリー事情・LA編
1. はじめに
こんにちは、Brailliesのゆいなです。
今回は留学体験記第3弾としてアメリカの中でも人気を誇る観光先LAのバリアフリー事情についてレポートしていきます!
LAは私が滞在していたオレゴン州とは真逆でとても都会的な雰囲気でした。その一方で治安の悪さや貧富の差を感じる瞬間も多々あり、アメリカも州によって雰囲気が全く異なることを実感しました。オレゴン州の様子についても知りたい方はぜひひとつ前の記事留学記第2弾をチェックしてみてください。
2. 街中の点字ブロック
ではまず街中の点字ブロックについてご紹介します。
主に歩いた場所はハリウッドのダウンタウン周辺、サンタモニカビーチのショッピングストリート、Dodgersスタジオ周辺です。
率直な感想としては想像以上に点字ブロックがないといった感じです。観光客が多いだけあり、オレゴン州よりは道の整備をしてある印象は受けましたが、バリアフリーの観点から見ると改善できるポイントは沢山あるように感じました。ハリウッドなどより都会的な場所では所々点字ブロックはありましたが人混みも朝の新宿並みだったり、ホームレスのテントでいっぱいだったりと、個人的にはあまり使える点字ブロックではなかったです。
ただ、横断歩道にある警告ブロックは相変わらず空洞の作りになっており白杖でたたくと音が高くなり、音でも判断しやすい構造になっていました。また、音響信号も多くの場所に設置されていました。
3. 街中で点字発見!
続いて街中で発見した点字たちを紹介したいと思います。点字ブロックに反して点字は想像以上に設置してあり個人的には驚きでした。
特に私の驚きポイントしてあげたいのはホテルの部屋番号の点字がきちんとドアの前についていたことです。日本でも旅行用のホテルやビジネスホテルなど色々なホテルを利用したことはありますが、どこも部屋番号の点字がついているところはありませんでした。そのため自分の部屋に戻るのも一苦労でした。
しかし私が宿泊したLAのホテルには部屋番号の点字がついていたため間違えることなく部屋に戻ることが可能でした。他には公共交通機関で使用する電子マネーカード「タップ(日本でいうパスも)」のチャージ機械やエレベーターのボタンにも点字がありました。基本的に使用されていたのは2級点字(縮約英語)でした。
4. 公共交通機関ってどんな感じ?
今回は一週間の春休みでLAに旅行に来ていたため基本的に移動手段は公共交通機関のバス、地下鉄もしくはリフト(ウーバーやタクシーのようなもの)でした。
車社会であることから日本に比べて電車やバスの運賃は非常に安く交通費は節制できたと思います。社内にも優先席は設けられていたり、車いすの方が乗車するためのスロープがあったり、通路が広くなっていたり基本的なバリアフリーは施されていた印象があります。ただ前も言及した通り車社会であることから利用者は少なく、そのほとんどはホームレスとみられる方々でした。
車内でドラッグを使用している人や飲食している人、床に落ちているゴミを食べている人、物乞いをしてくる人など日本では考えられない世界がありました。正直社内の衛生環境は良いとは言えませんし悪臭も目立っていました。皆さんのイメージにもあるようにバスも定刻に来るわけではなく、予定より早かったり遅かったりとタイミングをはかるのがなかなか大変でした(笑)。
改めて、日本の公共交通機関の正確さと良好な衛生さは当たり前のものではないことを実感しました。やはりネットで情報を収集するだけではなく自らの足を運んで実際に体感してみることが重要ですね。
自分が感じたことがリアルであり、リアルを知ることは課題発見をすることや将来を考えるきっかけになりますから。
5. 終わりに
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。オレゴン州または皆さんの住んでいる街との違いは感じられましたか?
私は留学を通し現地の文化に触れる中で、バリアフリーは社会的背景に大きく左右されるものなのではないかという自分なりの解釈をしました。
皆さんはどう考えますか?
様々な観点で街を見てみると、その地域の社会的背景が見えてきたり何に趣をおいている街なのかがわかってきたりするように感じました。皆さんも自分が住んでいる地域とはどこか違う場所に訪れる際には是非「バリアフリー」の観点をもって違いを見てみてください!
次回はカリフォルニアディズニーのディサビリティ対応についてレポートしたいと思うので、そちらも楽しみにしていただけると嬉しいです。
では、また次の記事でお会いしましょう~!
ゆいな(編集:まりえ)