子供も大変ね  育児と無限負債より思う事

今回は子供は子供で大変なんだね。と言う話です。

子供が大変な理由はタイトルの通り、
親から無償の愛と引き換えに無限に負債を追っているからです。

ちょっと歴史や文化人類学、負債論と絡めてつらつら書きます。

まず、人間の脳は原始的な古い脳と、近代的な新しい脳の二つの機能に分ける事ができます。
人に何かをしてもらったり贈与頂いたりするときに感じる負い目、これは人が分析して感じる様なものでなく、無意図的に本人が感じてしまうものであり古い脳が感じます。

古い脳・・恐れや、快いと不快、ドーパミンを出して欲望を駆り立てた
     りという機能を備えております。人類生誕から新石器時代に入る
     まで長きにわたる原始生活で身についた脳と言われております。
新しい脳・・物事を分析的に判断する機能を備えております。
      こちらは1万2千年前に人類が農業を開始してから特に発展を
      を遂げた脳になります。

ここで少しだけ贈与の説明です。下図が贈与にまつわる人の関係性を示しております。
左が贈与する人、右が受け取る人の関係です。
贈与する時にその人が意図していないにせよ、贈与行為には魂や心が自然と含まれてしまいます。
受け取った人は負い目を感じることになります。
なのでその負い目を解消するために返礼をすることになります。

名称未設定

そして、一方的に左の人が右の人に贈与し続けると、右の人にはどんどん負い目(負債)が蓄積されていき返礼できないくらいの負債を王ことになります。 
親と子の関係に戻すと、
親は子供が生まれてから無償の愛を送り続けますが、子供は負債として蓄積され続けることになります。

そして子供は負債を晴らすために、
例えば、一生懸命受験勉強をする。とりあえず親の期待に応えて勉強する。
親の前では迷惑をかけない様に良い顔をする。という様な行動をすることになります。

もしくは負債が重くなりすぎると、
グレる、親と喧嘩して距離をおく、親から逃げる、社会から逃げて閉じこもる事で負債なんておってないよ っと開き直ります。
経済の例で言うと アルゼンチン のデフォルトです。そんなシンプルな話では無いですが、IMFに対してお金は借りたけど俺らあんたらから負債はおってないから!という様な感じで開き直るイメージです。

ちょっと外れますが、贈与に関する民族の言葉や事例です。贈与は意外と注意をしなければいけないものなのです。
・贈与は奴隷を作る(エスキモー)
・計算と記憶が奴隷を作る。だから記憶はしない(イヌイット)
・人は宇宙、自然、祖先が作り上げた文化、育ての親に対して
 無限負債を負ってしまうものである。(ヒンドゥー)
・仏教にも両親には負債を返す事ができないと言う無限負債論があります。
・ドイツ語のギフトの意味には 贈与と毒 がある様です。

無限負債論があるが故に、家族の影響は大きく、世界の多様性(著 E・ドット)によると以下の様な家族形態に分別できるそうです。家族のイデオロギーと言うか家族内文化と言うのは影響が絶大のようです。

画像2

中世ヨーロッパでルターの宗教革命の際に利子を廃止する事を検討したため、負債者である農民と債権者との間で10年戦争が勃発しました。負債者は大変ですし、債権者も権利として主張するため状況はもつれるばかりでした。
これを抑えるために利子はある値までOKよ!と言う事を認めるようになりました。債権者には債権者なりの理論があるわけです。

さてどうしようか?、、、子供に対してどう接すれば良いの?ほど良い負い目を与えるくらいの心地良い関係を作るにはどうすれば良いの?

わかりません!私が知りたいですね。。。

でも文化人類学や歴史的な負い目に関する出来事や先人の思考を頭の片隅に置いておくだけで、親と子の関係性が変わるのでは無いかと考えております。

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