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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第24弾(山口・錦帯橋⇒京都・天橋立)

シリーズでお送りしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を今のダイヤで行ってみたらの検証記事、毎回多くの方にレビューいただいており大変うれしい限りです。
今回は第24弾をお届けします。2016年9月に放映されました。マドンナは熊切あさ美さん。若くておきれいで、蛭子さんも大のお気に入り。2019年のバス旅ラストランで蛭子さんがお気に入りだったマドンナ3名のうちの1人にも選ばれていたくらいでした(他には加藤紀子さんとさとう珠緒さん)。

第24弾の実際ルート

一日目
錦帯橋-(いわくにバスA2系統)-岩国駅-(いわくにバス和木線)-和木駅-(徒歩)-大竹駅-(こいこいバス)-玖波駅-(おおのハートバス)-大野庁舎前-(おおのハートバス)-広電阿品駅-(広電バス阿品台線)-阿品台北-(広電バス阿品台線55-6系統)-広島バスセンター-(芸陽バス40-10系統)-西条駅-(芸陽バス西条・竹原線)-竹原駅
二日目
竹原駅-(芸陽バス竹原・三原線-三原駅-(トモテツバス三原・福地線)-登山口-(おのみちバス市内本線西行)-尾道駅前-(トモテツバス尾道線)-福山駅前-(井笠バス福山・笠岡線)-笠岡駅前-(井笠バス笠岡~竹田~乗時線)-乗時-(徒歩)-寄島総合支所前-(井笠バス新倉敷~寄島線)-新倉敷駅-(両備バス)-倉敷芸術科学大学-(両備バス)-倉敷駅前-(両備バス) -岡山駅前
三日目
岡山駅西口-(中鉄北部バス・岡山エクスプレス津山号)-津山広域バスセンター-(中鉄北部バス行方・馬桑線)-馬桑-(徒歩)-那岐駅-(智頭町営バス)-智頭駅-(日ノ丸自動車67系統)-鳥取駅-(日本交通24系統)-岩井温泉
四日目
岩井-(日本交通ゆめぐりエクスプレス)-湯村温泉-(全但バス)-八鹿駅-(全但バス)-出石-(全但バス)-中藤-(徒歩)-岩屋上-(丹後海陸交通病院線)-与謝の海病院-(丹後海陸交通)-天橋立ケーブル下

前回第23弾が蛭子さんの出身地・長崎がゴールで、第24弾は太川さんの出身地・天橋立がゴール。今思えば、そろそろ終わりが近づいてきたかなと感じさせるゴール設定でした。
結果は見事に成功。真夏の厳しい暑さの中、峠越えに挑み、執念でゴールを勝ち取りました。

2023年のルート検証

それでは、2023年のダイヤで行ってみたらどうなるか検証してみたいと思います。
実際ルートでもそうであったように、この旅の大きなポイントは、どこで中国山地を越えるか。広島から北上するのか、岡山から北上するのか、それとも姫路から北上するのか。迷った挙句に、太川さんは3日目、岡山から北上して馬桑から黒尾峠を越えて那岐へと抜けていきました。

実際通りのルート

それではまず、太川さんたちが実際に辿った、岡山から北上するルートを検証してみることにしましょう。

1日目
錦帯橋909→いわくにバス・14千石原線→930岩国駅前1015→いわくにバス・W1系統・和木駅線→1026和木駅→(徒歩2.1km・30分)→大竹駅1120→こいこいバス→1145玖波駅1147→おおのハートバス・東西横断ルート→1245広電阿品駅1330→広島電鉄・阿品台線→1335阿品台西1615→広島電鉄・阿品台線→1714広島バスセンター1745→芸陽バス・40-10系統・西条広島線→1931西条駅1955→芸陽バス・西条竹原線→2049竹原駅

1日目は実際ルートと同じように竹原まで。玖波駅での乗り換えが2分しかないのが心配ですが、ここでは乗り継げたものと仮定します。また、阿品台では2時間半近く間が空くので、ともすると歩きたくなりますが、歩いてもバスの繋がりが悪く、ここは2時間半待った方が正解です。

2日目
竹原駅635→芸陽バス・三原竹原線→738三原駅前803→トモテツバス・福地線→826鳴滝登山口840→おのみちバス・東西本線→855尾道駅前1025→トモテツバス・67-1系統・尾道線→1112福山駅前1240→井笠バスカンパニー・井原御陵福山線→1325井原バスセンター1345→井笠バスカンパニー・笠岡井原線→1417笠岡駅前1500→井笠バスカンパニー・笠岡乗時線→1523乗時→(徒歩3.2km・45分)→寄島総合支所前1658→井笠バスカンパニー・寄島新倉敷線→1743新倉敷駅1805→両備バス・新倉敷芸大線→1817倉敷芸科大学1830→両備バス・倉敷小溝車庫線→1909倉敷駅前

2日目は最終の岡山駅行のバスに間に合わず倉敷泊まりとなります。また、福山から笠岡へ直接行くバスの本数が削減されているため、一度井原を経由して向かいます。

3日目
倉敷駅前640→両備バス・岡倉線→730天満屋バスセンター1145→岡山エクスプレス津山号→1335津山駅1425→中鉄北部バス・小坂線→1518小坂→(徒歩18km・5時間)→智頭駅前

ここまで概ね実際ルート通りに来ましたが、3日目の中国山地越えで壁にぶち当たります。まず、津山へと向かう特急バスが減便されていて長時間の待ちが発生すること。そして、馬桑まで行っていたバスが何と2023年8月1日付で廃止され小坂まで短縮されてしまっています。

さらには、峠を越えた先で、那岐駅前から太川さん一行が乗った「すぎっ子バス」が2023年3月31日限りで廃止されています。

小坂から峠を越えて智頭駅までバスがなく、この距離は何と18㎞。険しい峠越えを18㎞、しかも到着が夜間になるというのはあまりに無謀です。また、鳥取行の最終バスにも到底間に合いませんので、この日は智頭で宿泊。JR因美線と智頭急行の連絡駅ですから、旅館や民宿くらいはあるでしょうが、極めて難しい状況になったことでしょう。

4日目
智頭駅630→日ノ丸自動車・用瀬智頭線→728鳥取駅前805→日本交通・33系統・岩井線→857岩美駅1220→新温泉町・夢つばめ海上線→1250湯村温泉1315→全但バス・八鹿湯村温泉線→1433八鹿駅1450→全但バス・出石八鹿線→1515出石1525→全但バス・出石奥藤線→1601中藤→(徒歩7.8km・2時間)→四辻1908→丹後海陸交通・32系統福知山線→1944天橋立ケーブル下

仮に智頭で宿泊した場合の4日目の行程です。鳥取駅から湯村温泉を結んでいたゆめぐりエクスプレスは2021年3月末で廃止されていますが、代わりとなる新温泉町のバスが岩美駅から出ています。ただしこのバスは岩井温泉には停まりません。鳥取駅から岩美駅まで乗車するバスは岩井温泉方面まで行ってしまうので、いかに聞き込みして岩美駅で途中下車できるかがカギとなります。また、実際ルートでは中藤から3kmくらいの岩屋上からバスに乗りましたが、現在、岩屋上からのバスは12時台が最終で到底間に合いません。もう少し山を下りた四辻というバス停まで歩くと最終バスに間に合ってゴールすることができます。

とはいえ、やはり18kmの峠越えというのはあまりにも無理がありすぎます。津山から馬桑を経由するルートは断念した方がいいと思います。

蒜山ルート

18kmの黒尾峠越えを回避するルートを調べていたところ、岡山県北西部の蒜山高原から県境を越えて鳥取県倉吉市の関金温泉までを結ぶバスがあることがわかりました。

<津山経由>
3日目

倉敷駅前640→両備バス・岡倉線→730天満屋バスセンター1145→岡山エクスプレス津山号→1335津山駅1434→中鉄バス・ごんご久米線→1547美作追分駅1550→まにわくん・勝山追分ルート→1619中国勝山駅1653→まにわくん・蒜山久世ルート→1729湯原温泉

<高梁経由>
3日目

倉敷駅前640→両備バス・岡倉線→730天満屋バスセンター1030→中鉄バス・吉備高原都市線→1142リハビリセンター前1318→備北バス→1414高梁バスセンター1618→備北バス→1657砦部1720→まにわくん・北房久世ルート→1815真庭市役所1850→まにわくん・蒜山久世ルート→1939湯原温泉

蒜山から県境を越えて関金温泉を結ぶバスの最終は15時過ぎ。津山まで行ってそこから西へ進んでも、吉備高原都市から備中高梁を経由して北上しても、どう頑張っても蒜山最終15時のバスには間に合わないので、3日目はルートの途上にある有名温泉地・湯原温泉に泊まることにします。

4日目
湯原温泉742→まにわくん・蒜山久世ルート→804上在所820→まにわくん・中曽関金ルート→836関金温泉840→日本交通・関金線→917倉吉駅925→日ノ丸ハイヤー→1015鳥取空港1040→日ノ丸自動車・20系統鳥取空港連絡バス→1100鳥取駅前1110→日本交通・32系統岩井線→1211岩美駅1220→新温泉町・夢つばめ海上線→1250湯村温泉1315→全但バス・八鹿湯村温泉線→1433八鹿駅1450→全但バス・出石八鹿線→1515出石1525→全但バス・出石奥藤線→1601中藤→(徒歩7.8km・2時間)→四辻1908→丹後海陸交通・32系統福知山線→1944天橋立ケーブル下

4日目は乗り継ぎよく、空港連絡バスの恩恵もあって、その日のうちに天橋立に到着することができます。これであれば県境越えは徒歩が不要となり、かなり難易度が下がるのに加え、3日目は有名温泉郷である湯原温泉に宿泊できることも旅番組的にはプラスになるかも知れませんね。

三次ルート

放映時、太川さんは広島のバスセンターで、三次方面へと抜けていくルートもあることを聞いて、三次へ北上するか、西条・竹原方面へ東進するか悩んでいました。結局は三次方面が途中で泊まってしまうので竹原方面を選択しましたが、では、三次方面に進んでいたらどうなったか検証してみましょう。

1日目
錦帯橋909→いわくにバス・14千石原線→930岩国駅前1015→いわくにバス・W1系統・和木駅線→1026和木駅→(徒歩2.1km・30分)→大竹駅1120→こいこいバス→1145玖波駅1147→おおのハートバス・東西横断ルート→1245広電阿品駅1330→広島電鉄・阿品台線→1335阿品台西1615→広島電鉄・阿品台線→1714広島バスセンター

本当は三次へ行く途中、安芸高田市のあたりまで行くことができるのですが、付近に宿泊地がなさそうであること、翌朝の便で進んでも結果的には一緒であることから、この日は少し早いですが、ホテルの多い広島で宿泊した方がいいでしょう。

2日目
広島バスセンター615→広島電鉄・吉田線→808広電吉田出張所/吉田出張所853→備北交通・吉田線→937三次駅前1209→備北交通・赤名線→1257赤名/赤名駅1320→飯南町生活路線バス・赤名吉田線→1417掛谷の里1620→雲南市民バス・吉田大東線→1717JR出雲大東駅/大東駅前1900→一畑バス・大東線→1951松江駅

歩きもなく1日で日本海側へと抜けることができます。赤名を通るルートはバス旅Z第16弾で通っていましたね。
しかし、最後に乗車する一畑バス・大東線は2024年9月末で廃止する旨が表明されています。運転士不足の問題はバス旅をさらに難しくしていきます。

3日目
松江駅730→松江一畑交通・米子空港松江線→815米子鬼太郎空港825→日ノ丸自動車・米子鬼太郎空港連絡バス→853米子駅900→日本交通・51系統下市線→950下市入口→(徒歩8.3km・2時間)→赤碕駅1241→日ノ丸自動車・赤碕線→1340倉吉駅1645→日ノ丸ハイヤー→1735鳥取空港1755→日ノ丸自動車・20系統鳥取空港連絡バス→1815鳥取駅前

3日目はちょうどバス旅第8弾の逆ルートとして鳥取駅まで行くことができます。第8弾では米子から松江を直接結ぶバスが廃止されており、米子空港を経由していきます。米子空港、鳥取空港の各空港バスの恩恵をここぞとばかり受けることができます。なお、本当は鳥取からさらに岩井温泉まで行けるのですが、前述のとおり、岩井温泉からは夢つばめに乗れないので、鳥取で宿泊するのがいいでしょう。

4日目
鳥取駅前720→日本交通・32系統岩井線→821岩美駅840→新温泉町・夢つばめ海上線→910湯村温泉1000→全但バス・八鹿湯村温泉線→1118八鹿駅1252→全但バス・出石八鹿線→1317出石1330→全但バス・出石豊岡線→1406中藤→(徒歩7.8km・2時間)→四辻1603→丹後海陸交通・30系統与謝線→1639天橋立ケーブル下

朝の夢つばめに乗れることもあり、比較的早い時間に天橋立に着くことができます。
途中、3日目にバス旅第8弾でも歩いた下市から赤碕の8kmの歩きこそありますが、中国山地自体は歩きなし、しかも2日目に日本海側へと抜けることができます。到着時間の速さから考えても、この三次ルートも正解のひとつといっていいでしょう。

姫路ルート

もうひとつ考えられるルートとしては、ギリギリまで東に進んで、姫路のあたりから北上するルートです。姫路を目指してみたらどうなるでしょうか。

3日目
倉敷駅前640→両備バス・岡倉線→740岡山駅前910→宇野バス・国道2・250号線→1019片上/片鉄片上1118→備前市営バス・日生線→1147福浦峠→(徒歩1.0km・15分)→法光寺1229→赤穂市・ゆらのすけ東西ルート→1304赤穂駅1343→赤穂市・ゆらのすけ高野ルート→1408田端集会所→(徒歩4.7km・70分)→佐方1549→神姫バス・65系統→1617相生駅1640→神姫バス・10系統→1703テクノ中央1743→神姫バス・21系統→1800新宮駅1817→神姫バス・50系統→1840山崎1900→神姫バス・31系統→1959姫路駅

京都から広島・宮島を目指した第4弾の逆ルートで進んでいきます。岡山・兵庫県境と赤穂市・相生市境のところで若干の歩きを挟みますが、その後は神姫バスのテリトリー。細かな乗り継ぎをしながらも姫路まで到達することができます。

4日目ですが、考えられるのはJR播但線に沿って北上するルートです。

4日目
姫路駅645→神姫バス・61系統→749アスティアかさい854→福崎町加西市連携コミュニティバス→913福崎町役場→(徒歩4.5km・60分)→市川町役場1109→市川町コミュニティバス→1143神崎総合病院1326→神河町・生野線→1345生野駅裏/生野駅西口1350→全但バス・八鹿山口生野線→1447和田山駅1542→全但バス・八鹿山口生野線→1617八鹿駅1659→全但バス・出石八鹿線→1724出石1753→全但バス・出石奥藤線→1829中藤→(徒歩7.8km・2時間)→四辻 ※四辻最終19時08分発には間に合わない

残念ながら、県境の中藤到着が18時半。そこから8kmを歩いても四辻からの最終バスには間に合いません。

この他、加古川線に沿って向かうルートも見てみましたが、西脇市から先、丹波市へと抜けるバスがないこと、石生駅から先の市島地区はバス空白地帯で20km以上の歩きが求められ、とても辿り着くことはできません。福知山まで出られれば、最終18時発の天橋立行のバスに乗れるのですが、それに間に合うバスは発見できませんでした。

まとめ

放映当時と比べて県境近くへ行くバスが廃止されており、実際ルートでは非現実的な乗り継ぎになりますが、蒜山や三次を抜けることで楽に中国山地を越えるルートもあります。今のダイヤで行くのだとすれば、蒜山経由または三次経由が正解となろうと思います。

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これまでのローカル路線バス乗り継ぎの旅を今のダイヤで行ってみたらどうなるかの検証記事をマガジンとしてまとめております。こちらもどうぞご覧ください。

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