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オルレアン プロモタイルレビュー 第7回:場所タイルプロモNo.2

こんにちは。オルレアンが大好きすぎてアイコンもオルレアンになってしまった者です。
この記事は、前回(URL)に引き続き、2021/12/9にengamesから日本語版が発売される、「オルレアン プロモタイルセット」に収録されている全24種のプロモタイルを3枚ずつ取り上げてレビューしていく企画の第7回です。

レビューの前提条件などについては第1回の記事に詳しくまとめていますので、そちらを参照ください。

第7回:場所タイルプロモNo.2


7-1 大聖堂

大聖堂(Ⅱ)

[常時]
★★★★★
初出は2018年。ロシアのGaGa Gamesというパブリッシャー主導のものらしい。サンクトペテルブルグのどこかの大聖堂だと思われるが、この絵から特定には至らなかった。識者の方からの有力情報、お待ちしています。

プロモタイル最強の一角。このゲームにおいて、交易所と市民は大きな得点源になる。大聖堂を1枚取るだけで、交易所と市民の勝利点を1点底上げしてくれるので、他プレイヤーも自分も発展レベルを6まで上げていたときに、自分だけが10勝利点程度をさらに上積みできるのは強い。商品とコインを集め続ける構築にでもしない限り獲得しておくべきタイル。
発展レベルを参照する「病院(基本)」などの建物とも相性がよい。特に「パン屋(プロモ)」と大聖堂の組み合わせは、最終得点計算の掛け算の双方を底上げするのでとても強い。


7-2 彫像

彫像(Ⅰ)

[常時]
★★★★☆
初出はこちらも2018年。ブラジルのMeepleBR社がクレジットされている。こちらは誰がどう見ても、リオデジャネイロにある、コルコバードの丘のキリスト像。

獲得直後の随行者を袋ではなく市場に置いてよいので、次ラウンドで確実に使える随行者の計算が立ちやすくなる。引き運の悪さを緩和する系といえば「ハーブ園(基本)」「学校(基本)」だったが、新たな選択肢が増えた。
獲得した随行者を確実に使えるのは獲得した次のラウンドの一度限りだが、随行者の種類を限定しない汎用性と、次のラウンドに限り一時的に使える随行者の数(=手数)を増やせる効果もあなどれない。
騎士のトラックを進めている場合、(彫像で獲得した随行者数)+(ドロー数)が8を超えるようなら「火薬庫塔(基本)」で双方の効果をつぶさないようにケアしたい。

Ⅰのタイルなのと、序盤での恩恵が特に大きいタイルであるため、使うつもりなら1枚目で取るのが理想。
中盤以降では、次ラウンドで公益事業(狙えるなら各事業の最後の1人)にピンポイントに送る要員として随行者を獲得する作戦も取れる。
終盤では随行者をあまり取らなくなるので価値が下がりがち。

自由度が高いタイルなので、まだまだ有用な使い方があるかもしれない。


7-3 歌劇場

歌劇場(Ⅰ)

(灰)
★★★★
こちらの初出は2017年。ルチア―ニ作品を数多く出版するCranio Creations名義ですね。本社はミラノにあるようなので、スカラ座がモデルでしょうか。

条件を満たしさえすれば、発展トラックを進めるために大活躍する。学者のトラックがカンストしていても発展トラックを6マス進められる。
(学者のトラックを進めた回数)+(歌劇場の使用回数)が7回で、発展トラックをカンストさせられる(正確には32マス進められるので、2マスまでは下げる余地がある)ことを意識しておくといい。

使うときには、自分で学者を4~5つ取って使用条件を満たしやすくしたい。このときは増えすぎた学者を「学校(基本)」で使いやすくするか、さっさと公益事業ボード送りにしてしまうかを狙いたい。学者を5つ獲得する時点で既に発展トラック(30マス)のうち20マスを進めているが、残りの10マスを2回使えばカンストさせられるのは強い。「学校」を取らないなら学者4つ+歌劇場3回でもいいかも。
学者をあまり取れずに発展トラックで出遅れた場合でも、学者(+修道士)をほぼ引けるくらいの構築になっているなら歌劇場で挽回を狙ってもいい。

以上、第7回:場所タイルプロモNo.2のレビューでした。
この「場所タイルプロモNo.2」はいずれも、dlpからローカライズ契約をして各国展開している出版社の名義で最初に出たものです。よく見ると各国の雰囲気が感じられるのも面白いですね。
engamesが日本らしい建物タイルを作ってくれたらおもしろいなあなんて思います。(※本発言は日本語版制作スタッフの立場を忘れて、オルレアンというゲームの1ファンが希望的観測で話をしています。出すまでにかかる費用や労力は全然知らないので、出なくても文句は言わないでください。)

次回は第8回:場所タイルプロモNo.3で「跳ね橋」「トゥール司教管区」「ボードゲーム部屋」の3枚のタイルをレビューしていきます。どうぞお楽しみに。

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