MOMOJAN(桃雀、モモジャン) 麻雀経験者はこれを読め!ルール(作者公認)
MOMOJAN(桃雀、モモジャン)はゲームマーケット2023秋に、テープルゲームズ/FoUNtainから発表された「2人専用、”鳴き特化型”の麻雀系ゲーム」です。
4人用の麻雀がベースになっているため、2人とも麻雀を知っていれば麻雀との差分を知るだけで遊べます。これはMOMOJANと麻雀の差分だけを抜き出したルールです。
大元のルールや手役一覧はhttps://note.com/fountain_games/n/na7eccefda5eaを確認ください。
(24.02.29更新)フリテンの規定を書き足しました。
■ゲームの流れ
・2人のプレイヤーが親を2回ずつ行う。持ち点30点スタート。
終了時により得点が高いほうが勝ち。トビ以外にも終了条件あり。
・親はアガリ時のみ連荘可。流局時テンパイでは親が流れる。
親が変わるたびに0本場に戻る。
■牌構成、メンツの成立要件
牌(ほんとはカードですが、牌のほうが通りがいいので牌と表記します)は全部で54枚。絵牌18枚。
●数牌 36枚
4種(もも/れもん/みかん/いちご) 1~9が各1枚
(もも以外の3種はマンズ、ピンズ、ソーズに相当すると考えると早いです。ももはマンピンソーのどれにしてもよい牌です)
●絵牌(通常の麻雀の字牌) 18枚
犬、猿、雉 各4枚(白發中に相当すると考えると早いです)
太陽、月 各3枚(風牌に相当すると考えると早いです。このゲームでは両者にとっていつでもダブ東、ダブ南になると思ってよいです)
●順子の成立要件
順子は同種の数牌3枚の連番でのみ成立する。
その一部または全部をももで代替できる。
([れもん1、もも2、れもん3]はOK。[もも3、もも4、もも5]はOK。
[れもん1、みかん2、みかん3]はNG)
●刻子の成立要件
【数牌】
3種類の、同じ数を持つ数牌3枚で成立する。
([れもん1、みかん1、いちご1]はOK)
【動物】
同種の動物3枚で成立する。
【太陽、月】
同種の3枚で成立する。
うち1枚だけを、任意の種類の「1」の数牌と置き換えても成立する。
ただしメンツとして成立しているだけで太陽や月の役(2点)は付かない。
(太陽と何かのシャボ待ち時、相手が切ったれもんの1でロン上がり可)
●雀頭(アタマ)の成立要件
刻子から1枚減らしたものがアタマになる。
太陽、月は数牌の1と組み合わせてもアタマにはならない。
(太陽の単騎待ちのときに、相手が切ったれもんの1でロン上がりは不可)
●槓子の成立要件
大明槓、加槓ともできないため、暗槓するしかない。
【数牌】
4種類全ての、同じ数を持つ数牌4枚で成立する。
([れもん1、みかん1、いちご1、もも1]はOK)
【動物】
同種の動物4枚で成立する。
【太陽、月】
太陽、月は3枚ずつしかないため槓子になれない。
数牌の1を1枚加えても槓子にはならない。
([太陽、太陽、太陽、れもん1]はNG)
■初期配牌とドラ
初期手牌は7枚ずつ。
残った40枚から王牌4枚を分け、一番上をドラ表示牌とする。
ドラは表示牌の次の牌。犬猿雉はこの順、太陽、月は互いに自分以外。
数牌なら、表示牌の次の数を持つ牌は4種4枚ともドラになる。9の次は1。
ドラ1枚は1点の価値だが、ドラのみではアガれない。
重要:MOMOJANには裏ドラはない。
【場代】
子は場に場代を支払う。0本場は1点、1本場は2点・・・。
場代はアガリ者、またはテンパイ料を得た者が回収する。
両者ノーテン時のみ繰り越される。
■アガリ要件とフリテン
アガリのために必要なのは以下の2つ。
・1点以上の役(1翻縛り)
・1雀頭+メンツが3つ以上
初期配牌だけでは2メンツしかできないと思ったあなたは複線回収を待て。
フリテンあり。フリテンはアガリに必要な牌を既に捨てていればフリテンになる。ただしフリテンであっても、ももで当たれるならロンしてよい。
もちろんフリテンでもツモアガリは(役があるなら)可。
例:[れもん3、れもん4]でれもんの2、5待ちのとき
れもん2を捨てているなら、れもん5はロン不可だが、
もも2、もも5ではロンできる。
例:いちご8の単騎待ちで、みかん8を捨てているとき
れもん8でロンはできないが
もも8ではロンできる。
例:太陽と何かのシャボ待ちで、自分がみかん1を捨てているとき、
れもん1ではロンできないが
もも1ではロンできる。太陽でもロンできる。
●(24.02.29追記)ももだけのターツとフリテン
図の下段が手牌(テンパイしています)、上段が捨て牌の場合、
[もも3、もも4]のターツは、どの果物の代わりになるかが確定していないターツであるとみなします。
そのためれもん2、れもん5を捨てていてもフリテンにはならず、
みかん2、みかん5、いちご2、いちご5のいずれでもロンアガリできます。
もちろんもも2、もも5でもロンアガリできます。
■手番行動
手番では「ツモ」「ポン」「チー」のどれかを行う。
●A.ツモ
山から1牌ツモって1牌切る。
ツモ後、1牌切る前に手牌から出来メンツを晒してもよい。これを開(カイ)という。(もちろん槓子を暗槓してもよい。カンの処理は後述)
【カイ】
カイすると、山から3牌ツモる権利がある。
手牌が増えると上がり役が強くなりやすいが、シャンテン数が下がる可能性もある。
カイ時の3ツモ権は放棄してもよい。
ただし最低1回は3ツモしないとアガリ要件の3メンツを達成できない。
カイは1手番中に何回連続で行ってもよい。
出来メンツが複数ある場合は1メンツずつカイの処理を行う。
山が3枚未満のときもカイは行える(カイする理由は「流局時」参照)。
ただし3ツモ権は自動的に放棄される。
●B.チー
相手が直前に切った牌と、手牌の2枚を組み合わせて順子を作る。
相手が切ったももで順子が成立するときもチーしてよい。
順子を晒した後、カイと同様に3ツモ権が発生する。
3ツモでメンツが出来たら、さらにカイしてもよい。
3ツモ権やカイの処理の完了後、手牌から1牌切る。
●C.ポン
相手が直前に切った牌と、手牌の2枚を組み合わせて刻子を作る。
刻子を晒した後、カイと同様に3ツモ権が発生する。
3ツモでメンツが出来たら、さらにカイしてもよい。
3ツモ権やカイの処理の完了後、手牌から1牌切る。
■カン
カンは(ツモ、または3ツモ後の)暗槓のみ可。
大明槓、加槓ともできない。
槓子を晒した後、王牌の一番下をツモる。
上から2牌目を新ドラ表示牌として公開する(ドラが増える)。
リンシャンツモの後、3ツモ権が発生する。
3ツモでメンツが出来たら、さらにカイしてもよい。
3ツモ権やカイの処理の完了後、手牌から1牌切る。
王牌が4枚しかないため、各局でカンできるのは2人合わせて1回だけ。
カンは1点役(符の概念がないため)。
■リーチ
テンパイしたらリーチをかけることができる。リーチは1点役。
ポン、チーをしていてもリーチをかけられる。
重要:リーチ棒は不要。宣言牌を横に倒すだけでよい。
重要:リーチ者はアガリ時、裏ドラをめくらない。
MOMOJANに裏ドラはない(重要なので再掲)。
リーチ後は「ツモってアガる」「ツモ切り」「相手の切った牌でロンする」のいずれかしかできなくなる。
カイはもとより、出来刻子に対する4枚目をツモっても暗槓できない。
■ロン(ロンはドラ1)
テンパイ時に相手の捨て牌でアガれたら、ロン宣言してアガれる。
重要:ロンしたときはアガリ役に+1点。ただしロンのみでは上がれない。
(扱いとしてはドラ1と同様)
■アガリ時の得点計算
得点は(アガったときに成立している役)+(ドラ、ロン)の合計点を相手から得る。
この合計点(ドラを含む)が7点以上のときは、本来の合計点の2倍の得点を相手から得る。
親でも子でも役の価値、得点は同じ。
子が出した場代(と供託があれば)はアガリ者が獲得する。
親がアガると場代の分だけ得である。
■役の概要
食い下がりする役はない。ただし、成立要件に「メンゼン、カイ、暗槓したメンツのみ」とある役は、ポンチ―していたら不成立になる。
●よく使いそうだけどなくなった役
ツモ:メンゼンかどうかの境界があいまいなので、メンゼンツモはない。
一盃口:同色同数の牌がないので。少し育つと三色同順(3点)に。
七対子:メンツでしか晒せないので成立しない。
手牌が対子4つになってもあがれない。
チャンタ:狙えばできやすいため廃止。ジュンチャンはあり。
小三元:ない。大三元相当の役は5点。
●改変された役、成立条件に注意が必要な役
平和→どんぶらこ。最後に両面で上がる必要がない。
字牌頭は不可(全部鳴いたら役になるため)
対々和:通常の麻雀と同様、4メンツ以上必要。
3メンツで全て刻子の場合、対々和は成立しないため、
他の役(役牌、タンヤオ)がない場合はアガれないことに注意。
一気通貫:1色で1~9を揃えるのが困難なので、「123」「456」
「789」の3メンツがあれば色が一致しなくてもよい。1点
ジュンチャン:MOMOJANでの役名は「チャンタ」。
成立要件はジュンチャン。
字一色:通常の麻雀と同様、4メンツ以上必要。
3メンツで全て字牌の刻子の場合、字一色は成立しないが、
役牌が刻子になっているため上がることができる。
大三元:犬猿雉を3つずつ集めて「家来」。5(+3)点。
大四喜:太陽、月を3つずつ集めて「日食」。3(+4)点。
●MOMOJANっぽいオリジナル役(抜粋)
旅、鬼ヶ島、桃太郎、日本一:アガリに必要なのは3メンツだが、
4,5,6,7メンツにして上がると、それだけで1,2,5,7点役が成立する。
5メンツ以上のときは最も高い役のみを採用する。
きびだんご:全メンツを鳴き(カイ、暗槓不可)ロンアガリする。2点
故郷:きびだんごと逆。4メンツ以上必要で全部メンゼン相当
(カイ、暗槓)のみでツモアガリする。3点
四色同順:数が4色あるから理論上は可能。めっちゃムズイ。5点
おしまい:家来(大三元)を含めて日本一(7セット)を成立させると
ゲームに即座に勝利する
■流局時
流局したら、それぞれ自分が晒したメンツに応じて評価点を計算する。
(評価点)
ポン、チーしたメンツ :1
カイしたメンツ(順子、刻子とも):2
槓子(暗槓) :3
評価点が高いほうが、両者の評価点の差の半額の得点(端数切り上げ)を相手から受け取り、場代と供託(あれば)を回収する。
評価点の差が7以上だったとしても、受け取る得点は倍にならない。
重要:ノーテンのときは、晒したメンツの数、種類に依らず評価点は0。
[太陽、太陽、1]や[月、月、1]の刻子も通常通りの評価点を得られる。
両者ノーテンの場合(あるいは評価点が同点の場合)、場代を供託として脇に避けておく。
供託は次の場代を得るプレイヤーが併せて回収できる。
■誤ツモ、誤ロン
アガれないとき(フリテン時、役の不成立時)にアガリを宣言して、
手牌を見せてしまった場合はアガリ放棄扱い。
重要:手牌を見せる前に誤ツモ、誤ロンに気付いた場合、
アガリ放棄にはならずペナルティなしで続行。
(ノーペナとは言え、このルールを悪用してはならない)
アガリ放棄発生後、罰符の支払いはなく、その局は続行する。
アガリ放棄者も、ポン、チーやカイ、カンはできる。
ただし流局時、アガリ放棄者はノーテン扱いとなり、評価点は0。
■次局の親
現在の局の親が上がった場合のみ、親は連荘できる。
親がアガれなかったときは、テンパイしていても親を交代する。
■ゲームの終わり
両者が親を2回ずつ行ったら終わり。ラス親はアガリやめ有り。
得点が高いほうが勝ち。同点のときは起家が勝ち。
両者ノーテンで終わった場合、場代と供託は勝者のものになる。
トビあり。とんだプレイヤーは負け。持ち点0はトビではない。
子が払うべき場代を払いきれないときもトビ負けとなる。
■ゲームの終わり(特殊終了条件)
特殊勝利条件は2つ。
どちらも現在の得点を無視して、条件達成者が即座に勝利する。
●親の5連荘
親が5回連続でアガる。
アガれなかったら、テンパイしても親を維持できないことに注意。
●おしまい
犬猿雉を全て刻子以上にし、7メンツ+雀頭で上がると「おしまい」
という役が成立する。