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子どもの発達と感覚統合


感覚統合という言葉を知っていますか?
アメリカの作業療法士Ayres博士が中心となって発展させた、子どもに対する発達障治療方法の1つです。

人には様々な感覚が存在します。その感覚を脳の中で1つにまとめことを感覚統合と言います。

感覚は、お腹にいるときから感じています。「お腹の赤ちゃんは声が聞こえている」という話を知っている人もいるかもしれません。
耳以外にも、母親のお腹のなかで母親の動きも理解しています。重力のある世界に生まれて、重力を感じたり手足を動かして筋肉や関節からの感覚を感じて徐々に発達していきます。

発達の中で土台となるのが、前庭覚と固有覚と触覚です。前庭覚は、耳の奥にある三半規管を通して、重力・頭や身体の傾き・スピード・回転を感じます。固有覚は、筋肉や関節を通して、位置・動き・力を感じます。触覚は、触れる感覚です。出産後カンガルーケアをしたり、ベビーマッサージ等皮膚と皮膚が触れることは身体にとって大切な感覚です。

この3つの感覚が統合できるようになると、身体知覚や身体の両側の強調性などができるようになります。

生後1年になると第1段階と第2段階がもっとも重要です。

3歳の子どもは、第1・第2・第3段階に取り組んでおり、第4段階が開始します。

身体知覚は、身体部位を見なくてもどこにあるのかがわかることです。
両側の協調性は、右手と左手

6歳では、第1段階は完了し、第2段階もほぼ完了してます。第3段階は活発な取り組みが続き、第4段階が重要になっています。

本書では、
『7歳ごろまで感覚処理機構として働く。』『感覚-運動過程が、生後7歳までに十分に組織化されるならば、子どもは精神的、社会的な技能をあとから学習するのが容易になる』
と書かれています。

「手がかかるなぁ」「いつも怒っている」と感じている保護者の方は、もしかしたらお子さんが感覚統合障害かもしれません。

特に第1段階の部分でつまづいているかもしれません。

ただ、感覚を意識したことをやらせよう!
と思っているかもしれませんが、関わりの中でもっとも大切なことは

お子さんがよろこぶこと

これがとても大切です。イヤイヤやってしまうと、脳の促通にはなりません。赤ちゃんだと無表情のことがありますが、その場合は数日続けていくと笑顔が出てきます。

保護者が頑張りすぎてしまうと表情が硬くなるので、一緒に楽しむようにするとお子さんも笑顔でやってくれると思います。


1日で習得することではなく何日もかけて感覚統合を習得します。

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佐藤仁美
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