【2024年受験】実践女子学園の受験の考え方
自由が丘に開塾してから、渋谷にある実践女子学園は、お得意様になりつつあります。女子生徒には、一度は学校見学に行ってもらうようにお薦めしていますが、ほとんどの子が気に入ってくれています。第一志望としても、押さえ校としても、お薦めしている学校です。
近年は倍率も高く、去年は一気に偏差値も上げているので、少しずつ簡単には合格できない学校になってきています。そこで、今年も実践女子学園の受験の考え方についてまとめます。
ちなみに、去年の記事はこちらです。
○日程について
まず、日程についてです。今年も、日程は去年と変わりありません。2/1午前午後、2/2の午前午後、2/3と2/4の午後の計6回です。定員の配分も変わりません。
○合格者最低点について
合格者最低点は、以下の通りになっています。
1日午前:4科134/200・2科137/200
1日午後:2科139/200・英130/200
2日午前:4科129/200・2科133/200
2日午後:2科126/200・英123/200
3日午後:2科109/200
4日午後:2科141/200
昨年よりも、合格者最低点が低くなったのは、算数の問題の難易度が、若干上がったからかもしれません。あくまで結果論になってしまうのですが、受験者数が減ったというわけではないので、受験者のレベルが下がったわけではないと思います。解ける人間からすると差は感じないのですが、若干テキストっぽくない表現の問題が組み込まれるようになっているので、小学生には感じる難しさがあるのかもしれません。
昨年の合格者最低点の高騰から、学校側が調整をしてきたように思います。おそらく、今年も同様の傾向のままではないかと考えています。
また、注意したいのは今年の入学者数です。定員240名のところ、252人が入学しています。2年生は270名となっており、2年連続で定員を超える入学者がいたようです。近年は、中学受験の難化により、どこの学校も辞退者の数を読み切れていないようです。実践女子も、2年連続で定員超過を起こしているとなると、来年は合格者を絞る可能性があることも考慮して受験をした方が良さそうです。
○試験日程について
実践女子学園の入試日程の特徴は、5回目と6回目の2回が複数回受験をした子を優遇する受験になっていることです。
去年の記事では、この複数回受験優遇を過大評価しない方が良いと述べましたが、今年はその評価を改めます。どの程度加点がされているかはわからないのですが、かなり優遇されているように思われます。そして、合格者最低点が低くなれば低くなるほど、その優遇が生きてくると考えております。
それゆえに、実践女子学園を押さえ校としてするのにも、5回・6回だけで合格しようと考えるのは、非常にリスクがあると考えられます。たとえ、ある程度の実力のある子でも、この日程を受験することになっているということは、前半戦でかなりの苦戦を強いられていることが想定されます。それであれば、精神的にタフな受験になるはずです。その時に、ミスなく複数回受験優遇の加点を跳ね返せるかは博打になる可能性が高いです。精神的に苦しい時は、実力を出し切れない子が多いです。それを思えば、加点無しで5回・6回に突っ込んでいくのは、博打感が強いと考えます。したがって、実践女子学園を押さえ校に据えようとかんがえるのであれば、前半戦での受験が重要です。仮にそこで間違いが生じたとしても、5回・6回は分の良い戦いが待っているとお考え下さい。
○過去問の考え方
実践女子学園の過去問は、9月下旬に発売されます。
問題の難易度から言って、基本的には発売後すぐに取り組んで良いです。仮に、実践女子学園を押さえ校にと考えている子に関しては、発売時期には合格者最低点を超えてほしいです。
※非公表なので、わからない場合は2科140点以上を目指してください。
その時期に140点を超えられるようになっていれば、押さえ校として正しく機能すると考えます。ただ、超えられないようであれば、押さえ校として考えるのは危険性があります。そこは、慎重になった方が良いです。
押さえ校の考え方については、別の記事でも触れているので、ご参照ください
中学受験は、2月1週目の短い期間だけで、多くの受験をしなければならない過酷なものです。その点、高校受験や大学受験のように、第一志望校を受ける前に心のゆとりを作ることも難しく、また前半戦で良くない結果が出たときに、精神を立て直して後半戦に臨むのも大変です。ゆえに、受験が始まる前に、様々な想定をして準備しておくことが大切になります。中学受験では、受験日程が勝負を決めることもあるものです。
私たちの教室では、そういった部分で丁寧にサポートすることを心がけております。もし興味がございましたら、ぜひ学習相談にお越しください。
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