【2023年受験】SAPIXの合格実績を眺めて@女子校編
男子校で同様に記事を書きましたので、お次は女子校編です。 データは、まとめてくださっているブログを参考にしております。
ありがとうございます。
さて、女子校の中で真っ先に目に留まるのは、桜蔭の合格者数です。
ここ2年190名台後半の合格者を輩出しています。桜蔭自体が出している合格者にも変化があるので、一概には言えないところですが、それでも目を見張るものがあります。そのうち200名の大台に乗せるときが来るのでしょう。桜蔭の合格者増には、男子校編で麻布について言及したときと同じことが言えると思っています。SAPIXの在籍者数が増えていく流れの中で、桜蔭の合格者数が増えていくのは、SAPIXの国語のカリキュラムの優秀さの証左になっているのではないでしょうか。4年生から、国語B授業で記述を書き続けるという積み重ねが、桜蔭や麻布の合格者数増に表れていると感じます。もしかしたら、グノーブルも在籍者数を増やしていければ、SAPIXに対抗できるのかもしれませんが、それはまた別のお話です。
次に目に付くのは、洗足学園です。
2年連続で140名overは、他塾からすれば厳しすぎる話です。5年以上前は100名程度だったことを考えると、この5年で難易度が一気に豊島岡に近づいた印象を持ちます。おそらく、もう雙葉やフェリスの方が入りやすいでしょうし、定員が複数の日程に分散していて下限が狭いことを考えると、下手をすれば女子学院よりも入りにくいのではないかと思ってしまいます。
いずれにせよ、洗足学園の印象は年々厳しいものに感じられるようになってきています。
それ以外で気になるのは、山脇学園と実践女子でしょうか。
山脇学園は、ここ2年100名を突破しています。午後受験の合格者数が積まれているからだとは思いますが、5年前までとは明らかに違います。また、実践女子に関しても、5年前までは20名もいなかったのに、2年連続で50名近くの合格者を輩出しております。
ここらへんの結果は、SAPIXの在籍者数増の影響なのだとは思いますが、正直に申し上げてSAPIXにはここまでシェアを広げてほしくないです。女子中学受験生の心のオアシスが枯渇に向かっている感が否めません。山脇学園や実践女子が良い学校だということはわかっているからこそ、この2校くらいはもう少しゆとりのある長閑な中学受験生のためにあってほしいです。そこにまでSAPIX生が流れ込んでくるとなると…「ブラックバスか!?ブラックバスなのか!?」という感じです。女子中学受験生の生態系が破壊されつつある感じがします…
それ以外にも、「来年はキツくなるかもしれない…」と、不穏な数字の動きをしている女子校が、ちらほらとあります。SAPIXがどこまで在籍者数を伸ばすのかにもよりますが、その動きによって中学受験界の砂漠化は、進行の一途を辿るかもしれません。「共学人気で女子校は入りやすい」と言われていた時代は、もう終わったのかもしれません。来年は、より注意を払う必要がありそうです。