【2023年受験】山脇学園の受験の考え方
今年の受験者数の動向を見ると、やはり山脇学園が目立ちます。
1日午前は311名で、女子受験校の中で12位です。1日午後の国語1科受験は、安定の蟻地獄で4年連続1位。算数1科も12位に位置しており、2つ合わせた受験者数は、他の追随を許しません。2日午後の日程に関しては、それまでトップを走っていた香蘭女学校を抜いて、ついに1位となっています。当然倍率も高く、受験生にとっては激戦の学校になっています。
そんな山脇学園の併願パターンを考えるのは、とても難しいです。安易に考えて併願パターンを組める学校ではありません。特に、今年は3日午後にAL入試Bが設けられ、1日午前の定員が5名も削られています。
英語入試日程の増設と1日午前の定員削減は、一般受験の第一志望層にとってはにとっては、ますます厳しい受験校になっています。まだ受験日程が落ち着いていない学校に関しては、動向を予測するのが難しいです。
そうなってくると、山脇学園が第一志望の子は、どのような日程で受けていくのかを考える必要があります。そこで、この記事ではそれについての卑見を述べさせていただきます。
1.1日は、午前か午後かのどちらかしか受験しない
どこの学校を受験するご家庭でも、熱望しているご家庭は全日程を受けに行きたがります。しかし、それは中学受験の業界では悪手になります。特に、女の子は1日に合格を一つ取っておくことが大切になると言われています。
それは、合格を貰っているかどうかで、2日の精神状態が変わるからです。合格を貰っていない子は、2日の午前に悪いイメージを持ちながら、1日以上のプレッシャーを感じることになります。そうなると、2日も実力を発揮できない危険性があるのです。ゆえに、「1日に合格を取る」ということは、2日以降の精神状態を考えると鉄則に近いものになります。
特に、山脇学園は2日の午後にも入試がありますので、そこに流れることを考えると、1日にしっかりと合格を貰っておきたいです。山脇学園の複数回受験のメリットは、繰り上がりの時に優遇されるだけです。
それであれば、通して受験するメリットは大きくありません。しっかりと1日で抑え校の合格を貰った方がメリットが大きいです。
2.1日は、午前を回避して午後から入ることも考える
今年の受験結果を見ると、1日午前の合格者最低点は、199/320点です。6割を6点超えています。それに対して、1日午後の算数は60/100点です。
倍率についても、1日午前が4.2倍であるのに対して、1日午後算数は2.4倍です。一般入試と1教科入試の問題では、若干作りが異なりますが、決定的な難易度の差があるとは感じません。しっかりと準備すれば可能性は高いと考えています。
特に理科が苦手な子で、理科で36点を取るのが苦しいという場合、1日午後算数を選択することも検討した方が良いです。
3.2日午前と3日午前の受験校を考える
一つ前で1日午後の話に言及しましたが、正直申し上げて、山脇学園は1日に合格できないと厳しいです。2日午後の合格者最低点は、129/200点です。この点数を安定して取れる子であれば、1日午前で合格を取れると思います。また、4日は203/320点です。山脇学園の問題で200点を超えられてしまうと、4教科全ての実力がある程度ある子でないと厳しいです。180点台であってくれれば、多少の借金を得意科目で返せるでしょうが…そこから合格者最低点が20点上がってしまうと、この20点を削り出す作業は大変です。
ゆえに山脇学園が第一志望の子は、2日午前と3日午前に納得できる第二志望をしっかりと考えておく必要があります。複数回受験の優遇で加点されるのであれば、1日不合格者でも4日合格の可能性を感じますが、それが無く、合格者最低点が200点を超えてくるとなると、1日不合格者には厳しい戦いと言わざるをえません。山脇学園は、2日午後までに決着しなければならない学校と考えるべきでしょう。もちろん、今年は敬遠されて合格者最低点が下がることはあると思いますが、それを期待しながらも第二志望の準備を怠らないということが大切になるでしょう。
精神的にゆとりのある中学受験は、しっかりとした併願を組むことで達成することができます。そのためには、入試日程ベースで考えることが必要です。私たちの教室では、そのような中学受験になるように、丁寧に進路指導を行っております。
そのような中学受験に興味のある方は、ぜひ一度学習相談にお越しください。