春期限定いちごタルト事件/米澤穂信
今年の7月からアニメ化する事を知って読み始める。
米澤穂信さんが描く男女の高校生と聞くと、「古典部シリーズ」が思い浮かぶけれど、同じライトでもテイストが違っている。
古典部シリーズの折木奉太郎は、省エネ主義で自ら事件に首を突っ込み、推理する事はほとんどない。逆に小市民シリーズの小鳩君は事件に出会うと首を突っ込み、推理する事をしてきたけれど、ある事をきっかけに高校生で小市民を目指す事になる。
ちなみにヒロインにあたる、千反田えると小佐内さんも真逆と言っていい。
そんな二人の前には望んでもいないのに、謎が現れて解かざるを得ない状況になるのだけど、それによって小鳩君と小佐内さんの関係に胸がズキっとする事がある。この青春のほろ苦さは古典部シリーズと共通する部分だと思う。
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