新装版 俳優のノート/山﨑努
自分は、この本をリア王の知識を全く入れずに読んだ。
だから、この部分はどういった芝居と情景が展開されるのだろうと山﨑さんの言葉と写真を元に想像していた。
もちろん、その全てが合っているとは思わない。全て間違っているかもしれない。
それでも、山﨑努という俳優が、リアを演じるにあたって(いや、演じるではなくリアになると言った方が正しいのかもしれない)、物語を細部まで細かく追求し、自身を追い込んでいるかが文章から強く伝わってきた。その中でも特に印象に残っている言葉がある。
これをさらっと言葉にして残し、実行する山﨑努の凄さだ。彼はこれを努力とは思っていない。俳優として当たり前だと考えているのだ。その人物として生きる為の。