商談
自動車を購入するのは楽しい。何といっても値引き交渉が面白い。最終的に決めてしまって、購入してしまったら、結構つまらない。あの駆け引きがたまらなく好きなのだ。
トヨタ、ダイハツ、ニッサン、スバルはわりかしネガティブに攻めてくる。そこをこちらも雑誌等で、いろいろ研究しながら交渉を重ねていく。別に他のメーカーの車でもいいんだよ、みたいな顔をして、こちらも攻める。
店長決済に持ち込めれば、これ以上は無理なんだな、と思う。それでも雑誌等で研究していた額に収まらないなら、買うのを控える。あちらの都合もあるのだろうが、安い買い物ではないので、こちらも妥協しない。
一度、ダイハツの展示車を妻が気に入り、これを買うといった。それ1台限りの車だったので、現品処分で、安くさせてやろうと思ったが、先に妻がこれを買うと決めてかかったので、値引き交渉も難航した。軽自動車でもあったので、大きな額の値引きにはつながらなかった。
値引きといえば、マツダである。営業マン(ウーマン)にもよるのかもしれないが、こちらのほうが圧倒されるくらい、押してくる。これでもか、これでもか、と値引きしてくるのだ。だいたいマツダには買うつもりでいったことはなく、本命の比較として幾らくらいだったよ、とよそのメーカーに耳打ちして安くさせる作戦をとるつもりでいく。だが相手もそれをしっているのか、何とか買わせようと、こっちが考える間を与えずに攻めてくる。そんなに安くしてくれるの?とビックリする額をいってくることもあるが、本命ではないので、まだ首を縦には振らない。そしたら今度はオプションをつけてくれたりする。最後は店長を呼んできて、その日のその場で決めさせる。その手で2度やられたことがあった。こちらの完敗で、本命をやめてマツダ車にしたのだ。
マツダ車が悪い訳ではないが、マツダ車は下取りが安い。もっとも通勤で長距離乗るので、下取りに出す頃はボロボロだろうから、関係ないといえば、関係ないが。2度、買い取り業者に診てもらって、2度とも安値にしかならなかった。
今はもう車も保有していないし、するつもりもない。仕事を辞めてから不要になった。金食い虫だからすぐに売っぱらった。車がなくなって、淋しいこともないが、商談をもうすることがないのは、少し寂しい。