食費とは
「今よりも毎食200円食費に多く掛けたらQOLが爆上げしそうだな」と思い、コストを計算してみました。
1日600円ということは、月18,000円、年間で219,000円。20万円ならちょっと迷うかな。
それにしても、一回だけの出費より毎回の食事の方がコストにシビアになるのは何でだろう。旅行のお土産代には喜んで数千円払うのに、食事は数百円の攻防となる。理由を分析してみました。
・毎日の繰り返しだから。無意識のうちに頭の中で365倍している。
・情報の非対称性があるから。お土産はそこでしか買えないから相場がわからないけど、食材は毎日買うし、近所のお店で比較もできる。
・大型スーパーが、価格だけを差別化要因とする販売戦略を採っている。
こうしたこともあり、多くの人はむしろ食費を削ろうとします。楽天インサイトの調査では、48%の人が節約しようと思うきっかけに「老後の不安」を挙げ、節約している費用として53.3%が食費を挙げています。
経済学に乗数効果という概念があります。ある支出が1増えたら、収入が増えた人がまたお金を使うので、経済全体としたら1以上に国民所得が増える現象。
200円と言わず、国民全員が食費にその半分の100円=毎年10万円余計に使ったら、国民全体で12兆円。76兆円と言われる食品業界の市場規模は、16%増えて88兆円になります。
でも今は逆に、みんなが食費を節約しようとすることで"マイナスの乗数効果"が強烈に働いています。しかも「食事の楽しみを削ることで老後の不安を解消する」という、交換の非対称性よ。
今こそみんなが美味しいものを食べて、経済の乗数効果を上げるべきではないか!!
乗数効果は、地域毎に発生すると考えられます。つまり、地産地消すると地域に落ちたお金が再度地域にもたらされるので、その地域経済から見ると乗数効果が大きい。だから、地域の美味しいものを地域で消費することが大事。
食べ物って、もともと地域性が強いものだから、その地域性を尖らせて外部から人を呼び寄せることが、地域を活性化させる。コロナでなかなかうまく行かないけれど、結局そこに行き着くのではないかと思うのです。
地方納税もEコマースもある今のご時世、地域の美味しいものを食べない手はないのであります。