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五十音の殺し方(改訂版)

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「あ」
は「お前さ、自分の体見たことある?太ってるよ」ってことを毎日言い続けていたら、痩せなきゃいけないと強迫観念に襲われて、拒食症になって最終的に死ぬ。
「い」は短い方をつかんで一気に遠くに離れたら残った方が自分が「い」の片側なのか、「し」なのかわからなくなって、そのうち発狂して最終的に死ぬ。
「う」はそのカーブを利用して走り屋たちにインコースを攻めさせているうちに、事故が発生するので、その巻き添えで死ぬか、「俺がこんなインコースしてるから……」って自責の念にかられ、最終的に発狂して死ぬ
「え」はちょろっと出ている後ろの部分をコンセントにぶっ刺したら感電して死ぬ
「お」は「最後のくりんと回っている部分、かっこいいね。もっと伸びたらもっとかっこよくなるよね」って女の子に煽てさせたら、もっと伸ばそうと意気込み、結局伸ばしすぎてそのまま上の線を突き抜けてしまい出血多量で死ぬ


「か」は刺さっている斜めの棒を掴んでグリグリすると傷口が広がって生気が失われていき最終的に死ぬ
「き」は横の二本の棒をそれぞれ掴んで、それぞれ上下に思いっきり力を加え、引きちぎったら死ぬ
「く」は曲がっている上部分を掴んで、全体重をかけて引っ張りただの横棒にするとその瞬間に背骨が折れてショック死、もしくは横棒になってしまったことによるアイデンティティークライシスで発狂して死ぬ
「け」は右側の部分をキリストを磔刑に処すという歴史の十字架を背負わせると、そのことの重さと生き絶えていくキリストに耐えきれなくなって死ぬ
「こ」は「お前、回転したら"い"じゃね?」と正体を見破ると、正体を見破られることすなわち死を意味するのでその瞬間奥歯に仕込んでいた青酸カリのカプセルを噛み砕き、自死


「さ」は下の部分を取り皿として使うと、徐々に自分の人生に疑問を持ち始め、終いには鬱になり自死
「し」はその形ゆえに漁師に渡すと、文字ではなくマグロを引っ掛けるフックとして使われるので、そのうち冬のオホーツク海で荒波に飲み込まれ死ぬ
「す」はジャンクションと勘違いした老人が猛スピードで反対車線を駆け抜けてしまい、ファイナルデスティネーション2(邦題 "デッドコースター")のようなとんでもない交通事故を起こしてしまい、「す」としてもジャンクションとしても使い物にならなくなり肉体的、そして社会的に死ぬ
「せ」は横棒の部分がねずみ返しになっているので、その構造を利用して、その下の部分に大量にネズミを放つと、上に上がることのできないネズミたちが下の部分で暮らし始め、ネズミたちは生活の過程で糞尿を撒き散らすので「せ」の下の部分は徐々に腐っていき、「せ」は病気になり、最後は肉体的にも構造的にも朽ち果てて死ぬ
「そ」は上の部分の付け根にUFCチャンピオンによるハイキックをかまされると、その衝撃でちぎれてしまって死ぬ


「た」は、十字架を背負わされた「こ」の成れの果て。もう死んでいる
「ち」は、「お前の形、ソ連の国旗に似てるな」ってことから始まった赤狩りによって「ち」は国外に追放される。その後、失った人生を取り戻そうとするも激しい赤狩りの中で立ち直ることができず、虚無と鬱に苦しめられ、雪が吹きすさぶ駅のベンチで眠るように死ぬ
「つ」は競馬場の近くに置いておくと、馬の蹄鉄と勘違いされ馬の蹄に取り付けられて1レース走り切る頃には死ぬ
「て」は雪山に置いておくとスノボーのハーフパイプと勘違いされ、ハーフパイプとしてその後の生涯を過ごすことになり、レッドブルを飲んでは滑る若者にその身をスノーボードで削られているうちに死ぬ
「と」は二画目に斜めに刺さっている一画目を力強く押すと、そのまま喉仏を突っ切って呼吸困難のうちに死ぬ


「な」は中心にハンドスピナーを置いて回すと四方に散らばって、その後自力で復元不可能になって死ぬ
「に」は、点滴を受けている「こ」であるので、その点滴を奪ってやれば、治る病気が治らず死ぬ
「ぬ」は巨大ロボットの操縦桿に見えますので巨大ロボットの操縦桿にそっと付け替えておけば、巨大怪獣との戦争に巻き込まれ、巨大怪獣との圧倒的戦力差でロボットは爆発、そして死ぬ
「ね」は玉城ティナみたいな女子からの「なんかさ、スカパー受信できそうだよね。欧州サッカー見たいな」の一言で屋上にアンテナとして設置されるが、女の子は早々にDAZNで欧州サッカーを見始めてしまい、スカパーは解約。「ね」は使われなくなったアンテナとして放置され、経年劣化でゆっくりと死ぬ
「の」はさいごの部分をもう少しだけ伸ばして繋げてやると、自分が円環の理に閉じ込められたことを知って、死と生を永久に繰り返し絶望の中、ただの何も考えない生物に成り下がって死ぬ


「は」は、接続詞であることを利用して、いつも通り単語と単語を接続している間に右部分と左部分をそれぞれロープをつないだフックを引っかけて、ジープで一気にぎゅんっ!って加速されると引きちぎれて死ぬ
「ひ」は上から大量の水を流し込んだら、その構造故に中央部に水がどんどんたまっていき呼吸ができなくなりおぼれて死ぬ
「ふ」は左右の小さい二つを部分をお菓子でつって誘拐。残った中央の奴に身代金を要求するが、結局殺すという極悪非道なことをすれば悲しみにくれて「ふ」は左右の小さい二つを守れなかったことに耐えられなくなり死ぬ
「へ」は適当な公園に置いておいたら、子ども達が滑り台と勘違いして滑り始める。そのうちに滑られることになれていった「へ」は五十音としての自覚をなくして滑り台に変容する。それは「へ」としては死んでいる
「ほ」は左側を掴んで、そのフックになっている部分で右側をぶっ刺せば死ぬ

「ま」はぶどうの木に釣り下げておけば、ぶどう狩りに来た主婦達によって何食わぬ感じでもぎ取られて死ぬ
「み」は暴れ回るのでまず馬乗りになり、ちょうど真ん中のくぼみに入り足で「み」を挟む。それから両手を1画目に持って行き、思いっきり頸椎を折るようにねじると死ぬ
「む」はよく見ると五十音にと取り込まれた人間の顔が見えるが、怯えずに思いっきり顔を打ち抜くように何度も殴り続けると死ぬ
「め」は最後のくるんってなってる部分を左側の斜めの棒の下部分に伸ばしてつなげてやるとショートしてそのまま自分自身で感電死
「も」はマグロ漁船の渡してやると「いい返しがついた針じゃ無いの!」ってよろこばれ、巨大マグロと格闘するが、針ではないので、巨大マグロに食いちぎられて死ぬ


「や」はこの形を見たら一目瞭然であるようにサンダーバード二号の発射台に似ているので、二号の発射台と「や」を取り替える。その後「や」を使ってサンダーバード二号が発射しようとするが、「や」は元々発射台ではないので、サンダーバード二号の発射時のロケットの熱に耐えきれず焼死する。
「ゆ」は鍵穴っぽい形をしているので、今手に持っている自宅の鍵をがしがし刺してやると、鍵穴じゃないのに、鍵を刺されたことによっていろんな部位が壊れて死ぬ
「よ」は音符のような形をしているので五線譜にくくつけ、オーケストラの楽譜に忍ばせておく。そうすると演奏時に自らが出すべき音がわからずに自分の番になった瞬間、プレッシャーと音楽の強烈な流れによって自死

「ら」の下部分は口と言われている。そのため、この内側の部分に石膏を流し込むことで息ができなくなり死ぬ。
「り」は「dj hondaのロゴみたいだね」っていうと最初はもてはやされるが、流行りが過ぎ去って行き、シティーボーイはもう一切見向きもせず、もうdj hondaのマークが入った服や帽子を使ってるのが競艇場にいる老人だけという事実が、かつて栄光を味わった過去があるゆえに余計に耐えることができず自死
「る」に攻撃をしても全く通らず、最強のひらがなかと思われてたが、最後の回転部分がコアであり弱点であることが判明した。この部分を躊躇なく引きちぎると死ぬ
「れ」をブーメランのように飛ばしても返ってこない。多分死んでいる
「ろ」は10進数の流れに並ばせると「お前、3じゃないだろ」と正体がばれ、他の数字から袋だたきにあい、4の突き出た部分で刺されて死ぬ

「わ」は形が知恵の輪に似ているので、寂れた旅館のお土産コーナーに置いておくと、今どき知恵の輪を買う人なんていないので、そのうち忘れ去られて死ぬ。「を」はその喉仏を狙ってラリアットすれば死ぬ
「ん」もブーメランのように飛ばしても返ってこない。多分死んでいる

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