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『今』を書く

早速何から書こうかでつまづいていますが、過去の経験や背景は最小限にして『今』を書くことにしてみます。さて今朝のこと。

私が住んでいるのは絵に描いたような美しい里山の谷津の奥です。
季節折々に移り行く景色の美しさに惚れ込み飽きることなく感動する日々です。
今日の里は間もなく収穫を迎える稲穂が首を垂れ初めています。良く見ると長雨のせいかところどころに病変のようなものも確認できます。

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農家さんを中心に地域で草を刈り山を整備しているからこそこの景色が美しく保たれているのですが、ご多分に漏れずこの地域においても少しずつ耕作されずに藪と化す箇所があり、山には猪たちが駆け回り、農地と山との境界線には電柵や鉄柵によって、人と野生動物の動線分けを講じていますが、実際は猪たちの掘り返しにより一晩で爆撃機で攻撃を受けたように荒らされてしまう田畑もあります。

田んぼに隣接する草藪の一部にそのような掘り返しを見つけたのが数日前ですが、今朝は一気にその規模が拡大しているのを確認しました。

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私は、「くくり罠」というワイヤーとバネなどを組み合わせて自作する道具で主に猪を狙って狩猟をしますが、猪の旬は身に脂を蓄える冬なので、その時期以外は積極的に罠を仕掛けることはしません。
しかし今回のように農家さんの生活を脅かす状況になればこれは例外で、罠を仕掛けて境界線を意識しない獣たちに山へ戻れと「猟圧」をかけることになります。

仕掛ける場所の地主さんを確認してお断りを入れた上で2基のくくり罠を仕掛けてきました。

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このように農業被害を守るための捕獲を「有害鳥獣捕獲」といい、従事者としての行政の許可を得ていわゆる狩猟の猟期や対象とは違うルールの下で行うものです。

さて、「猟師」「狩猟」「猪」というのは中々のパワーワードでして、私と久し振りに会う人がまず切り出す話題として出てくることがとても多くなります。
自分としては「狩猟」という都市生活から著しく離れた行為を生活の一部に加えたことによって得られた多くのモノゴト、具体的にはもちろん天然の美味しいお肉であったり、それを分かち合う仲間、獣害が減ったことによりその話題で盛り上がれる農村のコミュニティ、技術を研鑽しあい各地の実情を知る狩猟者同士の情報交換、都市化、自給自足、離農、高齢化、、、とそれを切り口にそこから繋がる多くのトピックを抱え込んでいて、その話であれば何時間でも話もできるのですが、時折その心持ちの違い様に閉口するしかないことも多いです。

今日はこの辺りで。

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