定年後 88 日目 ナレーション収録をよくするためのあれこれ
今まで転勤はあっても常に一つの学校だけに勤めていた。当たり前のことだけど。
今年から 3 つの学校で時間講師を始めたら、それぞれの学校から給与明細をいただくようになった。今まで月に 1 枚だった給与明細が急に 3 枚になったので、なんだかリッチになった気分。
気分だけね。年収は三分の一になったので(笑)
ナレーションを収録してみて気付いたこと、気になったことなど。
何も考えずに収録すると、さまざまなノイズが入ってしまう。特に気になったのは次のようなノイズ。
1 リップノイズ
音声とともに聞こえてしまう、「ペチャ」とか「ピチャ」といったノイズ。原因は次のようなもの。
① 唾液の量が多い
② 口の中が乾燥している
③ 唇が乾燥している、ベタついている
対策としては次のようなものがあるらしい。
① 水分をとる(水がよい。糖分を含むものはNG)
② 歯を磨く
③ 空腹を避ける
2 ポップノイズ
「ぱぴぷぺぽ」などの破裂音によるノイズ。対策はポップガードや風防を使うなど。
3 摩擦音
一般的ではないようだけど、私の場合「さしすせそ」の摩擦音もノイズが入りがちだった。対策としては口の形や舌の位置を工夫するとよいらしい。ここまでくるとプロの技で、私には無理。
4 環境音・反響音
環境音や反響音などもなくす工夫が必要。
TPS Films の Nao さんは、急遽自宅で収録しなければなくなったとき、頭から毛布をかぶってその中で収録する様子を紹介していたので、そのぐらいの気合が必要なのかもしれない。
ただ、我が家は窓を閉めていても周囲の環境音が聞こえてきてしまう。
いくつかの場所で試しに収録してみた。
マイクとの距離が近い方が鮮明に録音できるものの、リップノイズなどもはっきりしてきてしまうのが悩ましいところ。ソフト的に反響音などを抑えることもできるようなので、マイクを少し離す方がいいかもしれない。
たまたまクルマのなかで iPhone と SHURE MV88+ を使って収録実験をしてみたら、意外といい感じだった。使用したソフトは「PCM 録音」。
ミニバンの2列目に前向きに座って収録。クルマは四方を窓ガラスで囲まれているのに、意外にも反響音はほとんどなかった。
場所はスーパーマーケットの屋上の駐車場で、エアコンの室外機があったり、頻繁にクルマが出入りしていたが、収録結果をチェックしてもシロウトの耳ではそれらの音は聞き分けられなかった。閑散とした場所に停められれば十分いけそう。
ある程度のクォリティで収録できれば、あとは後処理で微調整することになる。NG部分や無駄な空白をカットしたり、ノイズを除去したり。
多分本格的な処理をしようとしたら専用のソフトが必要になってくると思うけど、Final Cut Pro にも音声を調整する機能があり、特に最近追加された「声を分離」機能は、環境音を含んだものから声だけを抽出することができるらしい。drikin さんも絶賛している。
音声データを整える処理は、ノーマライズとかコンプレッサーとかが鉄板。
ノーマライズは音声データの中で一番大きな部分を基準にして、全体を適切な大きさに持ち上げるもの。コンプレッサーは音声の大きいところと小さいところの差を少なくして、全体を均一の大きさに揃えるもの。
最初の一歩はこの辺になるみたい。
OK テイクが収録できたら、後処理を試行錯誤してみようと思う。
2022/6/27