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定年後 392 日目 車中泊&撮影用車両に乗り換え (クルマ好きじゃないとつまらないかも)

クルマもクルマを運転するのも好き。
クルマ必須の環境で生まれ育ったので、19歳で最初のクルマを手に入れてから、ずっと乗り続けている。

先日 7 台目のクルマを購入した。軽バンのダイハツ・アトレー。

ダイハツ・アトレー (画像:ダイハツHPより)

軽バンを購入するのは 2 回目。
最初は 35 年ほど前に、スバル・サンバートライを購入した。

当時は動画作りに夢中になっていて、機材を満載して撮影に出かけるためにこのクルマを選んだ。本当はタウンエースとかキャラバンとかが欲しかったけど手が届かず、企業イメージとカタログスペックだけで車種を決定した。

ところがこのサンバートライはひどいクルマだった。

リアエンジンリアドライブ、4輪独立懸架というポルシェのような魅力的なレイアウトだったものの、ショートストロークの2気筒エンジンは29馬力しかなく、ちっとも走ろうとしなかった。

サスペンションは貨物車というには柔らかった。当時流行りのハイルーフボディは重心が高かったこともあるのか、コーナーでは盛大にロールしてしまい、ちっとも曲がろうとしなかった。

ブレーキは4輪ともドラムブレーキで、遠出をすると必ずといっていいほどペーパーロックを起こした。しかもエンジンブレーキを使うとすぐに点火タイミングがずれはじめてバックファイヤーを連発したので、フットブレーキもエンジンブレーキも頼ることができず、ちっとも止まろうとしなかった。


私は、「走って曲がって止まる」ことが感じられるクルマが好き。
えっ? あたり前でしょ、と思うかもしれないけど、私流に言えばそうでないクルマは案外多い。

このことは話してもなかなか理解してもらえない。
パワーがあって、サスペンションが硬めで扁平率の低いタイヤを履いているクルマがいいだろうと想像される方が多いけど、そういうことではないんだな。

高級車やボディサイズの大きなクルマは、乗っている人間が快適になるように工夫されすぎていて、走って曲がって止まることがダイレクトに伝わってこないと感じることがほとんど。オブラートに包まれて運転している感じ。

最近運転していた車の中で私の好きな感覚に一番近いクルマは、30 年落ちの軽トラだった。遊園地にあるゴーカートみたいな感じというと、イメージしやすいかな。

スバルサンバートライは私の好みに近い装いでありながら、走らず曲がらず止まらないクルマだった。


今回、機材を積んで撮影に出かけられて、車中泊にも対応しやすいクルマに買い替えることにした。
ステップワゴンのままでも良かったのだけど、妻が取り回しに苦労していたし、車中泊改造するにはセカンドシートがどうしても邪魔だったので、いろいろ検討して軽バンにすることにした。

軽バンを購入するにあたって、昔の悪夢もよみがえりかなり覚悟を決めていた。ところが運転してみると今どきの軽自動車の性能の高さにびっくりした。

「走る」
エンジンは 3 気筒 12 バルブ DOHC ターボ 64PS(47kW)。
今どき気筒あたり4バルブのDOHCは珍しくもないけど、ロングストロークの3気筒エンジンとターボの組み合わせはパワフルに回り、前に前にと出ようとする感じがして気持ちがいい。
軽バンには珍しい CVT とのマッチングもうまくいっている感じがする。減速比が大きめに設定されている印象で、低〜中速域では元気よく走る。その割に燃費は悪くない感じがする。

「曲がる」
私は昔からタイヤの空気圧を標準より 5〜10% 高めにするのが好き。路面の感じがよく伝わるようになるし、コーナーでの踏ん張りがよくなる。
アトレー RS は乗用車の雰囲気に寄せているが、4 ナンバーの軽貨物車両。耐大積載量 350kg のため、145/80R12 のタイヤの指定空気圧は前輪が 280kPa、後輪は 350kPa と高い。
FR (FMRと呼ぶべき?)のレイアウトとサスペンションの設計がもともといいのだろうけど、ロングホイールベースとタイヤ空気圧の高さにも支えられて不安定なボディ形状の割によく曲がる。峠のワインディングロードを走ってみたら、思いのほかよく曲がるのでびっくりした。

「止まる」
荷物を満載にしてみないとわからないけど、心配はしていない。前輪はディスクブレーキだし、激しいブレーキングをするような運転はしないし。


全体的によくできているクルマだと思う。
細かい不満が散見されるけど、基本性能がよければそういったことをねじ伏せて乗りこなすのも嫌いではない。

これだけ走って曲がれば車中泊改造を加えて、100kg ぐらい重くなっても心配はなさそう。

そんなわけで、ならし運転が終わったらぼちぼち改造してみようと思う。



2023/4/27





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