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花頭窓のある部屋の景色

鎌倉の隠れ里と呼ばれる佐助エリアにたたずむ古民家カフェ「カフェ グラ」。
銭洗い弁財天からもう少し奥に踏み入った草木の生い茂る中に埋もれるようにたたずみます。初めて訪れるときには、本当にこの先にあるのか…と少し不安な気持ちになるものの、そんな心配はご無用。細い小径を上った先に突然現れるまさしく隠れ家カフェと呼ぶにふさわしい一軒家です。
玄関で声をかけると、品のいい店主が出迎え、その笑顔に
ここまで来てよかった
自然とそんな風に感じます。

日本家屋特有の細い廊下を進んだ先にカフェスペースが広がり
昔ながらの木枠の引き戸の窓がある部屋の一番奥には
洒落たデザインの花頭窓があります。

神社やお寺で見かけることはあっても
昭和初期に建てられた古民家ではなかなかお目にかかれない風情あるフォルム。
お寺にある鐘の形にも似ていて
アーチを描く曲線が西洋建築の窓のようにも見える
何かここが特別な空間のように思わせてくれるこの窓


この窓を見るたび
私もこうありたいという思いが湧いてくる不思議な窓です。

この窓のあるお部屋はアンティークのイスやテーブルをはじめ
電気仕掛けになる前の古い冷蔵庫やフィルムで撮影するカメラ、柱時計など
かつて大切に使われていた道具がセピア色の輝きを放ちます。
ホッと落ち着く空気が漂う中でいただくのは店主手作りのお菓子とドリンク
わらび餅やアップルパイ、チーズケーキ
この日はパンプキンムースを花頭窓を眺めながらいただきました。

花頭窓のある部屋の反対側は、丸いちゃぶ台のある和室。
店主が
サザエさん部屋
と呼ぶ通り、黒電話や姿見など昭和の時代がよみがえる和室でこちらの趣も素敵です。

お店が開いているのは木曜と土曜の週2日。
木曜は閉まるのが早いかもしれないので土曜日が確実です。
このカフェで感じたことはまた次回に。


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