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ケネディスクールを目指す理由

ニューアーク空港の機材トラブルでボストン空港に足止めをされているので、今の時点でのケネディスクール(HKS)を目指す理由を整理してみたい。

これから情報収集や自己分析を重ねていく中で変わってくると思うが、「初心を忘るるべからず」ともいうし、この時点での考えをまとめて残しておくことも意味があるだろう。

(いずれ自己紹介みたいな記事も書こうと思うが)私は政府系金融機関に勤務している。

政府系金融機関とは、政府の出資や信用力を原資として市場で資金調達を行い、民間セクターに資金供給を行うことを主業としている。

日本経済の発展のために、時には「官」として、時には「民」として振る舞う姿が日本の妖怪「ぬえ」に例えられることもある。

このような金融機関に「世のため人のためになる仕事がしたい」と新卒で入社し、8年にわたって勤務してきた。

キャリアの中で、常に意識してきたことは金融市場の最先端を開拓することだ。

我々が先陣を切って新しいファイナンス手法を実践することで日本の金融市場を活性化することが世の中のためになると考えてきた。

しかし、実務での経験を積めば積むほどに、市場の枠の中で物事を考えているだけでは本当の意味で「世のため人のため」になることはできないのではないかと思い始めた。

民間のできることを補完しているだけでは世界をより良い場所に変えることはできない、官民にこだわらず世の中にとって必要で足りていないことに取り組むことが重要なのではないかと。

つまり、政治や経済の枠組みを俯瞰して見る中で、政府系金融機関という存在がどのように機能するべきか、日本そして世界の持続的な経済発展のために必要な組織とはどのようなものなのか、そのような目線で政策金融機関のあり方を能動的に考えることがあって初めて世の中に良い影響を与えることができるのではないか。

ケネディスクールは世界中から優秀な学生が集まり、世界を少しでも良い場所にするための議論をしているという。

彼らと日本と世界の人々の幸福のために政策金融機関をどのように活用していくべきか議論してみたい。

今や経済合理性のみに依拠した成長モデルに限界が見え始め、持続的な経済成長に向けた新しいモデルが模索されてる時代だ。官民両方の側面を有する「ぬえ」の金融機関が発揮できる可能性は大きいと思う。

だからこそ、金融マンの私がビジネススクールではなく、ケネディスクールに行くことに価値があると私は信じている。

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