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令和二年の亜米利加大統領選挙

11月3日文化の日に米大統領選挙が行われ現在も開票作業が続いている。まあどっちが勝ったところで社会がたいして変わるわけじゃない。社会が変わった結果として選挙の結果が影響を受けることはあるだろうが、逆はない。ドナルド・トランプがアメリカ社会を分断したのではなく、彼はたんにそれを可視化しただけだ。
アメリカの分断の深刻さはずいぶん前から指摘されている。例えば故エタ風師匠が紹介されていたこの本などが好例であろう。

ましてや日本人にとっては対岸の火事でしかない。トランプが勝ったほうが米中関係の緊迫が続いて、領土問題においてはアメリカの牽制を期待できるし、国内の工場の中国への流出がややましになるかもしれない。あるいは中等に石油を依存する日本としては、バイデンが副大統領だったときよりもトランプの中東政策を評価する向きもあろう。しかし仮にそうだったとしても大勢に影響はないだろう。

さりとて4年に1度の、しかも世界一の経済大国の国家元首を決める選挙が娯楽性が非常に高いことは否定しようもない。ジョー・バイデン翁のことが嫌いなわけではないが、トランプが勝ったらおかしなことを言い出すひとがいて大変おもろいのも事実である。というわけで感想を書いていこう。

事前の予想では、バイデン圧勝か辛勝かが問題だといった空気だった。これを書いている現時点では後者で決着しそうだが、昨日はトランプ優位の時間帯がけっこうあった。前回の反省から隠れトランピアンについては補正済みとのことだったが、、、

とはいえトランプが勝ちそうな情勢でもバイデン陣営やリベラルメディアは強気だった。後から開票される郵便投票がかなりバイデン票が多いと予測されていたためである。そりゃコロナでびびって投票所にかない人はバイデンに入れるよね。実際、15%くらい差がついていたペンシルバニアでバイデンが肉薄しているし、ウィスコンシンやミシガンではあっさり逆転した。この2州でのバイデン票の増え方に不自然なところがあって場外乱闘の様相を呈しつつあるのは第三者的にはたいへん面白い

てゆうか選挙適当すぎひん?世界一の超大国の選挙がこれってどうなん?一部の州では開票結果の更新やめちゃってるし。郵便投票は不正がおこりやすいのもあるけど、投票所に行くってのは民主主義のコストではないかしら。

ドナルド・トランプの予想外の健闘はマイノリティがトランプにかなり流れたからと色々なところで指摘されている。これについてはショーンKYさんがわかりやすくまとめてくださっているので参照されたし。

またさきほど興味深い記事をみつけたので紹介しておこう。出口調査のサブグループ解析である。

まず黒人女性。2008年、2012年、2016年はわずか3、4%しか共和党候補に投票していなかったのに、今回なんと倍の8%。BLMが暴れ倒しているのを批判してる黒人女性はSNSでよくみかけましたね。

ついで黒人男性。2008年は5%、2012年11%、2016年13%と来て、2020年は18%であり徐々に民主党離れが進んでいる。

驚くべきはLGBTで、2016年に14%だったのに今回は28%だったという。ドナルド・トランプは性的マイノリティにとっても冷淡というイメージがあるにもかかわらず倍増している。

アイデンティティポリティクスにうんざりしているマイノリティは着実に増えているということだと思われるが、このNY timesのコラムニストは家父長制志向が性別、性的指向、人種を超えて広がっていると指摘する。そういうとこやでと笑うしかない。こういう人たちがもっとおかしなこと言い出すからトランプに勝ってほしかったのだ。

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はむっち@ケンブリッジ英検
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