見出し画像

成田悠輔『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』読んだ

読んだっつーか聴いた。たまたまAudibleの聴き放題に入っていたので爆速で聴いたのである。

爆速で聴くとけっこう内容を忘れてしまうのだが、さいしょに要約がついているのがありがたい。最初と最後に聞けば内容を忘れにくくなる。

内容は民主主義がそもそもオワコンになりつつある、選挙制度の改革は対症療法ですらない、ビッグデータを用いて民主主義の形をそもそも変えてしまうことが重要である、、、といった感じ。
そのような世界では政治家はもはや愛されたり罵倒されたりするネコのような存在になる、というか猫でもいいし、猫型のVtuberでもいいわけである。

注目すべきは、洋上都市みたいなものを建設して民主主義国家から逃走するというアイデアは金持ちの妄想だと切って捨てていることである。ある程度は同意するが、新反動主義や右派加速主義はたんなる金持ちの道楽ではなく、労働者をも包摂するものだということに気付かないのはどうもね、、、

そもそも洋上都市建設のようなアイデアが現実的でないのは、後背地をもたないために、軍事的に脆いからである。

アーミッシュが自分たちの教義を守り通せるのは、アメリカの軍事力があるからなのだ。


とはいえ、現状のシルバーデモクラシーをどうにかしようと行動しているのは素晴らしい。私には真似できない。

東浩紀氏の『一般意志2.0』から10年以上たって、人々の無意識を有機化する技術もできつつあるのを知ることができたのも良かった。

 

関連記事


いいなと思ったら応援しよう!

はむっち@ケンブリッジ英検
サポートは執筆活動に使わせていただきます。