赤羽雄二『ゼロ秒思考』を読んでみた
たまには意識高そうな本でも読んでみようと、生産性に取り憑かれた界隈で有名な『ゼロ秒思考』を買ってみたのである。
要点は、手書きのメモを書きまくろうということである。具体的には、A5の紙を横置きして、1分間で任意のテーマについてのアイデア、愚痴、その他なんでも書きまくるのだ。なぜA3やB4じゃなくてA4なのか、なぜ縦じゃなくて横置きなのかについては本書を参照してほしい。だが実際にやってみると、横書きにするならA4横置きが一番心地よいと感じた。
そして他人に見せるものではないし、見せられないようなことも赤裸々に書くのであるから、チラシの裏で良いのである。
そして手書きがやはり良い。なぐり書きでどんどん吐き出していくのが良い。そうやって同じようなテーマのものが複数できたら、深堀りして、まとめるとより意識高いっぽくなるであろう。まとめるときはPCでやってもいいかな。
なぜ1分なのか?一つは、ダラダラやってると無限に時間が過ぎていくのと、素早く考えを言葉にする訓練のためである。著者は1日10枚を目標にといっており、さっさとやらないと果てしなく時間を食われることになる。
あとやってみるとわかるけど、毎日10枚も書くことはないです。数日でネタ切れになる。著者は、人間だいたい同じようなことで堂々巡りしてることが多いから毎日10枚書き続けるのは簡単ではないと言っている。また、ネタ切れするのは考えが整理された結果でもあるから悪いことではないだろう。
とはいうものの、本書ではメモのテーマの具体例を山ほどあげてくれている、上司との人間関係、彼女とのつきあいの悩みとか、、、そんなことまで書き出していたらネタ切れすることはないかもしれないな。
そして3ヶ月後と6ヶ月後に見返すことが大事とのことである。頭を整理しなおしたり、忘れていたことを思い出したりという利点がすぐに思いつくが、自分の成長を実感できることがより重要と思われた。梅原大吾も、1日ひとつ自分の成長をメモするのが大事と言ってたしね。
ところで1分でメモを作るということで、英語学習者の皆さんはピンときたのではないだろうか。そう、IELTSや英検のスピーキングでは1分間で2分のスピーチの準備をしなければならないのである。1分でメモを作ることに普段から習熟していると、それらの資格試験においても慌てることはないだろう。
最後になるけどこの著者はたくさん本を出しているけれど、どれもほぼ同じ内容らしい。本書が一番評判良いので、これだけ読めば十分と思われる。