『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』読んでみた
またしても村上春樹の長編を読んでしまった。
2つの不思議の国「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」が交互に出てきて、初めはなにがしたいのかよくわからないのだが、読んでいるうちにどんどん引き込まれて、読了した。
なにがしたいのかは最後までわからなかったが、読後感は悪くない。癒やされた。
『ノルウェイの森』と同じく、ここには他者はおらず、女達は主人公とやたらとセックスしようとする。村上春樹さんは売れる前からそんなにモテモテだったのだろうか。
『ノルウェイの森』と違うのは自決する人間がいないことだ。もちろん無理して自決させる必要もないのだが、、、
自決といえば、先日うっかり三島由紀夫の『憂国』を読んでしまい大変に嫌な気分になった。
226事件のさいに、同僚たる決起将校らと戦いたくないために自決した将校の最後の一日を描いたもの(なお肝心の決起した将校らは自決しなかった模様)。
途中からひたすらグロくてげんなりしてしまった。私は自決からはほど遠いとわかってよかった。三島はこうやってシミュレーションを繰り返していたのだろう。
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