アラブの石油王と今週の冨安健洋
先日の日曜深夜はニューカッスルユナイテッドとトッテナムの試合を観戦。
BBCのポッドキャストなどを聴いている人はご存知のように、サウジアラビアのSovregin Wealth Fundに買収された。人権無視しまくってる国のファンドがクラブのオーナーになるのはいかがなものかという批判もあるけど、ニューカッスルのサポーターは喜んでいる人も多いようだ。
ニューカッスルはここのところずっと降格と昇格を繰り返す、いまやプレミアリーグでは数少ない弱小クラブである。日本の皆さんには武藤嘉紀が最近まで所属していたことで有名かな。ニューカッスルに留学していた知り合いに聞いたら、「誰も武藤のことなんて知らないです」と言ってたけど。
そんなわけだから、サポーターは超絶リッチな新オーナーを歓迎しているようだ。
新オーナーのお披露目となる日曜日のホームでの試合は大いに盛り上がったのだ。
出だしはサポーターの大歓声に後押しされて、らしくなく激しくガツガツあたりにいってトッテナムを困惑させた。そして早々にビューティフル・ゴールで先制、もう今までのニューカッスルじゃなくなってしまったのかと一瞬思ったが、それはやはり一瞬のことであった。
トッテナムはビルドアップは苦手なクラブとされるが、ニューカッスルのプレスをいとも簡単に回避する。そして前半17分、押し上げていた左サイドバックのセルヒオ・レギロンがロングパスをピタリと足元に収め、どフリーのエンドンベレに渡って同点弾。
さらに前半22分、ドリブルで持ち上がるホイビアに誰もプレッシャーをかけないためにハリー・ケインの裏抜けをあっさり許して、昨シーズン得点王の今季初ゴールとなった。
前半40分くらいに、観客席の異変に気づいたレギロンが主審に申し出て試合は中断。観客の一人が倒れたようだ。この方は結局、病院に運ばれてことなきを得たらしい。
この日のレギロンは左サイドを蹂躙しただけでなく、このファインプレーもあって私的なMOMである。
7月のEURO2020でデンマーク代表のエリクセンが試合中に突然倒れるというエピソードもあったので、デンマーク代表のホイビアが長写しになっていた。
再開後、トッテナムはケイン=ソン・フンミンのホットラインで3点目をゲット。ニューカッスルは終了間際に1点返したが、2-3で敗北した。ここまで勝利なしで勝ち点3、まあ降格濃厚だね。ここまで簡単にプレス剥がされるクラブは、ちょっと今のプレミアリーグにはないんじゃないかな。来季以降の建て直しに期待ってことか。
そしてアーセナルの冨安健洋だが、今日の朝4時からパトリック・ヴィエイラ率いるクリスタル・パレスと対戦した。普通の平日のこんな時間に起きられるわけもなく、ハイライトしか観ていない。
観た範囲だと、富安が関与したボールロストが失点や危ない場面につながっており、評価が下がるのはしかたないかな。とはいえ1点目を演出したワンツーとか、終了間際の同点弾の直前の混戦での粘りとか、攻撃面でいいとこもあったように思われた。
というかこの試合をやってる間に子供が産まれたのでバタバタな一日になったのであった。